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2006年5月23日 (火)

初めての断食1

イラク問題など中東情勢が日本でも日常的に報道されるようになって、「ラマダンが始まる前に」とか「ラマダン中のバグダッド空爆はない」など、「ラマダン」という単語を聞く機会が日本でもかなり増えました。どうやら「ラマダン」がイスラム教徒の「断食」を示す単語として認知されているようですが、実際には、ラマダン (ラマダーン) は月の名前で、断食そのものは「サウム (スーム)」と言います。イスラム教徒は、毎年ヒジュラ暦9月 (ラマダン) の1ヶ月間、日の出から日没まで飲食を断ちます。「なんだ、結局夜は食べてんじゃん」と言う人もいるかと思いますが、だから全然つらくないかと言えば、これがけっこうしんどいところもあります。初めての任地カタールで、「最初くらいはやってみよう」と1年目にさっそく断食にチャレンジしてみました。その年のラマダンは5月。カタールの5月といえばもう日中は40度以上になります。その上ペルシャ湾の湿気で湿度は毎日ほぼ100%。クーラーの効いた建物や車から一歩外に出れば、たちまちメガネが白く曇るほど、天然のサウナ状態です。オフィスワークならまだしも、外回りは正直かなりつらい。「逆に断食1日目からガンガン外に出ていこう」と勇んでいた気持ちはあっという間に萎え、心も体もできるだけ静かに過ごしていこうという穏健派路線に、早くも方向転換を余儀なくされました。

記念すべき第1日目なので、イフタール (日没後に食べる食事) は普段よりちょっと豪華なものにしました。といってもインド料理屋からテイクアウトしたカレーです。帰宅してもしばらくは日没まで時間がありました。カレーの香ばしい香りが鼻腔をくすぐります。ここは我慢と心頭滅却し、カレーをテーブルにセッティングしながら日没の合図を待ちました。午後6時過ぎ、テレビから日没を知らせるアザーン (礼拝の呼びかけ) が流れてきました。まずは水をコップ1杯。「ク~、ウマイ!」こんなに水がおいしいと思ったのは久しぶりです。あとはカレーを無我夢中でガツガツお腹に流し込んでいきました。カレーを一気に食べ終え、ひとしきり満足感にひたっていると、今度は急に腹痛に襲われました。空腹のところに辛いものを一気に食べたせいか、お腹がキリキリと痛みます。その後は小1時間「う~」とうなるはめになりました。後で聞いたら、日没後は食事の前にまず甘いミルクやデーツ (ナツメヤシ) を食べてお腹を整えるものだとのことでした。ま、よく考えたら当たり前ですね。

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