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2006年5月23日 (火)

初めての断食2

カタール滞在1年目に挑戦した断食は、最初は何日続くか自分でも心配でしたが、どうにかその後も順調に続けることができました。断食を初めて10日もすると、日没後すぐにでもご飯を食べたい、という欲求がだんだん薄れてきます。「とりあえず水が飲めればいいや」というくらいの余裕が生まれたある日、噂に聞いていた「日没の号砲」を聞きに行くことにしました。そこはドーハの中心部、あるモスクの前の広めの空き地でした。すでに100人くらいの人垣ができています。といってもカタール人ではなく、ほとんどが出稼ぎのインド人やフィリピン人でした。いわゆるヒマ人たち。人が多すぎて広場の真ん中に設置された大砲が見えにくかったのですが、カタールでは珍しい東洋人の姿 (つまり私) を見つけると、みんなが場所をゆずってくれました。こっちに来いと言われたその場所は、どうやら「特等席」のようで、大砲のほぼ正面です。大砲の横には点火する係りの人がいて、時計をにらみながら日没を今か今かと待っています。ふと、係りの人がこちらを向き、なにやら「どけどけ」という仕草をしました。さすがに空砲でしょうけど、万が一のためにどけと言っているのかなと思って立ち位置を少しずらすと、係りの人は「うんうん」と満足そうにうなずきました。さて、そうこうしているうちに、どうやら日没の時間が来たようです。やおら大砲は轟音を鳴り響かせ、私は一瞬爆風に襲われました。体が1メートル以上後ろに押され、耳がキーンとして頭の芯がくらくらしました。周りにいた人も一緒に体をよろめかせていて、他の仲間に笑われていました。確かに「特等席」でした。しかし火薬の量が多すぎるのでは…。

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