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2006年5月21日 (日)

自由恋愛はありません

子供の頃から男女別々の生活スタイルを持つアラビア湾岸諸国では、もちろん自由恋愛などあり得ません。少なくとも私が彼の地にいた10年ほど前までは、結婚についてはやはり昔ながらのスタイル、つまり親同士の話し合いで決められていました。預言者ムハンマドの第7夫人ザイナブが彼の従妹だったため、いとこ婚がもっとも良いと言われるようになりましたが、今もほとんどは親戚のなかで花嫁、花婿選びが行われます。比較的近い親戚が良いとなれば、数も限られてくるので自然と「あの子とあの子がちょうど良い (←変な言い方ですけどこれがけっこう的を射た表現だと思われます)」といって、子供のうちからなんとなく将来のカップルが決められるようです。

サウジには長く住んでいたので、その間に職場の男性スタッフが3人結婚しました。結婚式の招待状をもらうと、その度に「彼女って美人?」とたずねたのですが、みんな口をそろえて「見たことない」とつれない返事でした。しかし結婚式当日まで花嫁の顔を知らない花婿の気持ちって果たしてどんなんでしょう。聞けば女性側はそれなりに男性の顔を見る機会を作られるらしくて、例えば男性をどこか公園にでも呼び出し、遠くから品定めするのだそうです。もちろん女性は顔をベールで隠しているので、男性側からは見えません (黒いベールの内側からは外の世界が思いの外よく見えます)。そこで、女性がその男性との結婚を拒否することも「あり」だそうです。女性にやさしく男性に厳しいシステム?。一度、「もし花嫁の顔がまったくタイプでなかったらどうする?」と意地悪な質問をしたことがありますが、「これまで若い女性を家族以外に見たことないんだから、もうどんな人でも幸せです」と力強く答えてくれました。ま、本音でしょう。

イスラム圏では、結婚するとき男性から女性にマハル (婚資金) が渡されます。現金、貴金属、家財道具、車など内容は様々ですが、カタールのように自国人の数が極めて少なく、さらに国民所得も高い国では、かなり高額なマハルが必要とされていました。「こんな少ない額じゃ嫁には出せねぇ!!」と花嫁の父が怒るのかどうかはともかく、聞いた話では30~40万リヤル (1000万円前後) のマハルがないと、相応の結婚ができないとのことでした。中には、マハルが安いということでエジプト人やパレスチナ人女性と結婚する人もいますが、これはカタール人的には「甲斐性なし」だそうです。つらいなぁ。

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