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2006年5月19日 (金)

アラブのパン

小麦の栽培は中東を起源とするそうです。数千年の歴史を持ち、よって、小麦から作るパンの形態にも様々なバリエーションがあります。カタールやサウジアラビアでは、「ホブズ」という薄くて平たい丸パンが一般的です。パン種は少し発酵させているそうで、さわやかな酸味と甘みが特徴です。もちろん、焼きたてが一番おいしく、冷えると急速に味気ないものになっていきます。特にリヤドは湿度が数%しかないため、食事を始めてから終わるまでの30分ほどで、テーブルの上に出されていたホブズの表面は堅くなってしまいます。ホブズは中が上下にパカッと割れるので、半円に切るとサンドイッチの具をつめるちょうど良い入れ物になります。本当に良くできたパンです。エジプトには独特の「エーシュ」というパンがあります。見た目はホブズと良く似ているのに、なんだかザラザラ、パサパサした、見事に味気ないパンです。当時1枚1円でしたが、良くロバにやっているのを見ました。さすがに人間は食べないか、とも思いましたが、その考えはちょっと失礼ですね。でも、本当においしくないんです。前に書いたカイロのカバブギーのパンは、エーシュとは全然違って、もちもちとした食感が最高においしかったです。なんでこういうパンをみんな真似しないのでしょうか。もうどこに行ってもエーシュだらけでした。

ヨルダンも、おいしいパンの宝庫です。ヨルダンまで来ると、パン種の中に挽肉やチーズを入れたものやパイなど、その種類の豊富さも世界レベルになってきます。しかし一番おいしいと思ったのは、独特の釜で焼く「ホブズ・イラーキー」というパンです。直訳すれば「イラクパン」。隣国イラクから伝わったものでしょうか。焼き方、見た目はまんまインドのナンです。焼きたての熱々をほおばると、香ばしさとほのかな甘みが鼻腔を突き抜けて、この上ない幸福感に包まれます。初めて食べたとき、あまりにおいしかったので残りを家に持って帰りました。しかし、数時間後に食べたときのやるせなさは今でも忘れません。さっきまであんなにおいしかったのに…。とにかくパンは焼きたてが一番!。
015khobuz

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