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2006年5月19日 (金)

バミヤ

アラビア語で野菜の名前などほとんど覚えていませんが、バミヤ、すなわちオクラだけは、すぐに覚えたし決して忘れません。初めてバミヤを食べたのは、1985年のカタール。パレスチナ人の家に招待されて、レバノン料理のフルコースをご馳走になったときのことでした。ご主人は短めのオクラをトマトソースで煮込んだ料理を指さし、「レディースフィンガー」だと教えてくれました。「指を食べると思うと残酷だけど、単に形が似ているだけだからね」とご主人は軽口をたたき、しかし一番の大好物だと言いました。食べてみると、こくがあって、トマトとオクラは合うなぁと感心することしきりです。ここに肉を入れる場合もあるそうですが、彼はバミヤだけのシンプルな方が好きだと言っていました。他にもいろいろな野菜料理があって、アラブ料理の中でもさすがレバノンは違うと感動しました。中東では、スーパーに行ってもバミヤはわりと普通に売っています。逆に、オクラという英語名で売っているので、その名前の響きになんとなく日本語的なものを感じていた自分には新鮮な驚きでした。外国から入ってきたものですからOkraで当たり前なのですが、御蔵とか小倉みたいな。

ある年、エジプトに旅行した時のこと。アブーシンベル神殿を見学した帰り、ルクソールに戻る2時間後のフライトをアスワンで待っていました。オールドカタラクトホテルで昼食をとったのですが、4月のエジプトはすでに焼き付くような暑さ。もう脱水症状ぎりぎりで、あまり食欲もありませんでした。何を食べようかとビュッフェテーブルの前をうろうろしていましたが、こんなときに焼きすぎてパサパサになったお肉など食べられるわけがありません。ふと、バミヤのトマトソース煮が目に飛び込んできました。これぞ掃き溜めに鶴、砂漠にオアシス。お皿にめいっぱい盛って、さらに2皿目もバミヤを食べていたら、なんで肉を食べずにそんな安い物ばかり食べるのかと、お店の人にいぶかしがられました。正直に答えても角がたつばかりなので、そこは微笑んでやり過ごしました。

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