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2006年6月26日 (月)

エジプト人の性格1

エジプト人とひと口に言っても、ナイル上流のヌビア地方から地中海に面したアレキサンドリア、またシナイ半島の遊牧民まで、単純にひと括りにはできない多様性を持っています。そこで「エジプトはナイルの賜 (ミスル・ヘバトゥンニール)」という格言に基づき、ナイル川沿いに暮らしてきた人たちを大きな意味でエジプト人と括ることにして、彼らの性格を分析してみたいと思います。ナイル川は、アスワンハイダムが造られるまで、毎年洪水を起こしていました。洪水のたびに河岸の集落はダメージを受けますが、それが下流に肥沃な土をもたらし、農民はまた1年間畑作ができるようになります。これを数千年に渡って繰り返してきた人々は、「ナイル川の洪水は、時期は前後するけれど必ず起こる」という「事実」を学びました。これはつまり「事態はいつか必ず好転する」ということであり、その信念に基づき「何もせず、楽観的に事態の推移を待つ」性格が形成されていきました。

エジプトの歴史は、支配と抑圧の歴史でもあります。王朝時代はひと握りの王族による大多数の民衆の支配、続いてローマ帝国、ビザンチン、イスラム、オスマントルコ、イギリスと、常にエジプト民衆は他者からの支配を受け続けました。これほどまで長い間、反乱も起きずに (実際には幾度かあったかもしれません) 他者による支配が続いたのは、こうしたエジプト人の「抑圧に耐え抜けばいつか事態は好転する」というポジティブシンキングが影響しているのではないでしょうか。その結果、数千年の時を耐え、20世紀になってついに真の独立を勝ち得たわけですから、本当に大したものです。日本人とは時間の流れ方が明らかに違うと言わざるを得ません。
069nilecairo

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