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2006年6月27日 (火)

英語もいろいろ2

初めて赴任したのは、カタールというペルシャ湾の豊かな小国でした。労働力の90%は外国人とも言われていたように、町にはインド人やフィリピン人があふれていました。買い物ではむしろアラビア語よりみんなの共通語である英語の方が良く通じたし、多くのカタール人家庭がフィリピン人のメイドに子育てを任しているので、子供がアラビア語よりも先にタガログ語を覚えてしまうという笑えない話もありました。さて、インド人の英語というとご存じの方も多いでしょうが、まず「R」はものすごい巻き舌です。例えば水は「ウォータル」、空港は「アイルポルト」。また「Th」は舌をかむ「サ」ではなく「タ (タハ)」と発音します。「タンキュー (Thank you)」とか「アイ・ティンク (I think)」などは頻繁に出てくるのですぐにこちらも覚えますが、発音に加えインド英語の独特の抑揚とかなりの早口には最初はかなり手こずります。特にきちんと英語を勉強した人ほど「インド英語はわからない」と言います。私は幸か不幸か (たぶん不幸…) 本格的に英語とつきあい始めたのがカタールだったので、インド英語にはすっかり耳が慣れ、逆にいつまでたってもイギリス英語になじめません。サウジでの出来事ですが、知人 (日本人) の家にいた時、電話がかかってきました。知人は電話口で「え?、ナニ?」を連発しています。間違い電話ではなさそうだけど全然わからないので代わってくれ、と言われ私が電話に出ると、相手は「アイム・ドゥリベル、カル・プロブレム」と言っていました。私は「I’m driver, car problem」と言っているのだと普通にわかったので、知人にその旨を伝えてまた電話を渡しました。話が終わって受話器を置いた後、知人は「あの英語が良くわかったねぇ」と感心していました。感心されるとちょっと悲しい…。

アラブ人の英語も、ある意味全然別物です。アラビア語には母音が「アイウ」の3音しかないこと、「P」音がないこと、「ガ (NGA)/例えば “干し柿” のガ (鼻にかかる音)」がないこと (もうちょっときつい音のガはある)、「R」は巻き舌で発音することなどから、初めて聞く人にはかなり聞きづらいものになります。「ブリーズ・ブッシュ」と言われたら「押してください (Please push)」ということだし、「バンダ・スーバルマルケット」は「Panda Supermarket」のことです。「イ・エ」「ウ・オ」の発音上の区別はあいまいで、「ヨウコ」と「ユウコ」は同じように聞こえるようです (きちんと区別して聞いていても、実際の発音はうまくできない人が多い)。「干し柿」は「ホシカキ」または「ホシジャキ」。サウジではQをG、カイロではJをGと発音するのですが、逆にこれがG音 (特にNGA) を紛らわしくさせているようです。またアラビア語では、文法的に受動態を表現することができますが、普通はあまり使いません。「私は彼に招待された」とは言わずに「彼は私を招待した」と言うのが一般的です。あくまで動作の主体の人を主語にもってくるのがアラビア語の流儀で、そういう思考回路を持っているためか、確かに英語の会話でもあまり受動態は使っていなかったように思います。逆にエチオピア人の英語は、かなり受動態を多用します。アムハラ語ではそういう文法構造が一般的なのかもしれません (←ちゃんと調べろ?)。

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