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2006年6月13日 (火)

女性は隠すもの2

戒律の厳しいアラビア湾岸産油国の中でも、もっとも女性に厳しいのはやはりサウジアラビアでしょう。女性は外出するとき、黒い外套 (アバーヤ) を着なくてはなりませんが、これが外国人女性にも適用されます。もちろん強制ではありませんが、アバーヤなしで外出したらたちまち宗教警察あるいは単にまじめなムスリムから、「男性の魔の手がせまっている」とか「男性を誘惑するな」とか言われ、さっさと帰宅するよう注意されることになります。黒いマントを1枚はおるだけ、と私を含め男性諸氏は簡単に考えがちですが、これが相当女性にはストレスがたまるそうです。サウジ人男性にとって、女性のストレートの黒髪は殊の外エロチックに映るようで、特に日本人やフィリピン人は厳しく監視されていたように思います。赴任当初は、アバーヤさえ着用していれば髪の毛は隠さなくても大丈夫でしたが、湾岸戦争以降、髪を隠すスカーフも被るよううるさく言われることが増えました。湾岸戦争後、サウジに駐留している米軍の女性兵士などが、アバーヤなしで町の中を歩くようになると、宗教警察の数も比例して増えていきました。宗教警察と言っても逮捕権があるわけではなく、ボランティア (ムタワ) として監視活動をしているのですが、だいたい2人くらい本物の警察官を背後に連れています。

米軍は「信仰の自由」という観点から、アメリカ人女性が外出する際アバーヤを着用する義務はないと主張し、かつ、アメリカ人が宗教警察とトラブルに遭遇したら全力で保護すると明言していました。日本政府が「郷に入っては郷に従え」と弱気に言い続けていたのとは大違いですね (アメリカの姿勢を全面的に支持しているわけでもありませんが)。ある時、日本人女性がアバーヤ着用、しかしベールなしで外出したとき、宗教警察に捕まり、警察署に連行されてしまいました。すぐに旦那さんが呼び出され、「もう二度とこのような行為はさせない」という誓約書を書かされたそうです。顔を出すのが犯罪なのか、と憤りに近いものを感じますが、彼らに言わせれば「犯罪を未然に防いだ」のだそうです。サウジ人男性はそんなに女性に飢えているの?。

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