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2006年6月25日 (日)

カイロのアラビア語2

カイロでは「J/G変換」の他に、「Q/A変換」という大きな特徴があります。「ダキーカ (1分/ちょっと待っての意)」は「ディイーア」、「カホワ (コーヒー)」は「アホワ」、「カディーム (古い)」は「アディーム」、「スーク (マーケット)」は「スーゥ」といった感じ。実はアラブ人にとって、カイロのアラビア語の発音はとてもきれいに聞こえるんだそうです。例えば「ジャミール・ジッダン (とても美しい)」と言うよりも「ガミール・アウィー」の方が響きが良いと、こう言うわけです。形容詞の強調に「アウィー」を付けるのもカイロ方言です。元は「カウィー (強い)」。その辺の感覚的なものはいまいちピンと来ませんが、まぁ確かにQ音をA音にするのは全体的にはきれいかなと思います。「ダキーカ」を「ダギーガ」と発音するサウジ方言よりは「ディイーア」の方が軽やかですし。ちなみに「おい、彼が来たぞ」というのを、フスハーでは「ハー・ホワ・ジャーア」と言いますが、カイロでは「アホ・ゲー」と言います。本当にきれいか?

エジプトは中東において文化の一大発信基地でしたから、カイロ方言はほとんどの国でとてもよく通じます。エジプト映画やエジプトの歌手の歌声が、全アラブ世界に浸透しているわけです。「アイワ (Yes)」「クワイイス (良い)」「イザイヤック (元気ですか)」「アナ・アーイズ (私は欲しい)」など誰もが知っています。もちろん、サウジ人に「アンタ・アーイズ・エー? (何が欲しいか)」とたずねても、「アナ・アーイズ・○○」とは返ってきません。もちろんフスハーの「ウリード・○○」でもなく、サウジ方言の「アボガー・○○」と答えられるでしょう。「ハーザー/ハーズィヒ (これ)」を「ダー/ディー」と言うのも特徴のひとつです。「ナハール (昼間)」とくっつけて「エンナハールダ (今日)」、「ワクトゥ (時間)」がカイロ方言で「ワアトゥ」になりそこから「ディルワアティ (今)」などなど。文法については、カイロ方言は動詞を否定する場合、動詞の語尾に「シュ」を付け足します。「マー・ジャーア (彼は来なかった) →マガーシュ」「ラー・アアリフ (知りません) →マー・アアラフシュ」「ライサ・インディー (持っていません) →マー・アンディシュ」など。「マフィーシュ (ない、いない)」も良く聞く言葉でした (サウジではマーフィー)。「マフィーシュ・モッホ!! (能無し!!)」なんてよく聞いたなぁ。

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