« カイロのアラビア語1 | トップページ | カイロのアラビア語2 »

2006年6月24日 (土)

屋根税

エジプトは国土の大半が住環境には適さない砂漠地帯です。人々はナイル川沿いとナイルデルタ、面積にしたら国土のわずか4%の土地にひしめき合って住んでいます。なのに人口は増え続けるので、とにかく土地がたりません。特にカイロは人口が集中しているため、1戸建てなど夢のまた夢、みんな高層住宅に住んでいました。外国人が入居するようなところは20階建ては当たり前、地元民が住むような所はレンガ造りで細~い鉄筋しか使ってませんから5階からせいぜい10階建てです。しかもカイロには「屋根税」という変な税金がありました。建物の屋根が完成すると税金を払わなくてはならないというもので、政府はこれによって、上に上にと住宅を建て増しするよう圧力をかけているわけです。苦肉の策であることはわかりますが、その結果として、異様に汚い町の景観を生み出すことになろうとは、政府も予想できなかったでしょう。

写真は、エジプト人に見せても「これスラム?、カイロじゃないでしょ?」と驚くほど汚い町並みですが、カイロ中心部の有名なモスクのミナレットから見下ろした風景です。「まだ屋根は作っていないよ」という意思表示のため、柱から鉄筋をニョキッと伸ばし、レンガは積みかけ、コンクリートや砂利など建築資材を散乱させています。そこに砂が降り積もり、もう地面なんだか屋上なんだかわけがわからなくなっています。これだけ滅茶苦茶なせいか、屋上でニワトリやヒツジを飼う人もたくさんいました。屋上フンだらけです。大気汚染に水質汚染、交通渋滞に騒音公害、人口過密でいたる所ゴミだらけ、町の景観は醜悪。これではまともな神経の人は生活できません。見えるもの、聞こえるものすべてに対して、鈍感にならなくては神経がもちません。エジプト人 (カイロ人) の無神経さは、こういう環境によって生み出されたものでしょう。彼らも被害者なんだと思いました (加害者は自分ですけど…)。
067yane

|

« カイロのアラビア語1 | トップページ | カイロのアラビア語2 »

旅行・地域 エジプト」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« カイロのアラビア語1 | トップページ | カイロのアラビア語2 »