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2006年6月 8日 (木)

アヤメ

ある年の3月、「アヤメのお花見に行こう」と誘われました。場所を聞いてみると、以前何度か化石を拾いに行ったところでした。「あそこに植物なんて生えてたかなぁ」とやや疑問に思いながらも、他の人と一緒について行くことにしました。現場へは、幹線道路を北上しトゥメイルの町で右折、しばらく古い舗装路を走り、さらに車で土漠に入り込んでいきます。がたがた道を走っていると、遠目に大きなダムが見えてきました。もちろん川の水をせき止めているわけではなく、冬季、豪雨になるとしばしば発生する洪水の水を溜めておくためのものでしょう。その年も1月に大きな雨が続きましたが、ダムの裏側には深さ30cmほどの水が溜まっていました。「これだけ水っ気があればアヤメも生えるか」と思ったものの、しかしお花見ポイントはそこではありませんでした。ダムの裏手の山を大きく迂回し、小高い丘の上にでると、ようやく眼下に緑色の一角が見えてきました。

現場に降りてみると、そこは私の想像をはるかに越える密度でアヤメが群生していました。群生の幅は約15m。そこからまるで川のように、アヤメの花畑が100m以上も延びていました。どうやらアヤメの「川」は地下水脈に沿って生えているようです。しかし周りにはほとんど何も植物は生えていません。なぜアヤメがこんなに繁茂したのか、なぜアヤメ以外の植物がないのか、謎は深まるばかりでしたが、現場にいた誰もがその可憐なうす紫色の花びらに魅了されていたことは確かです。何千ものつぼみがゆるみ、次々と花びらが開いていく様は、それはそれは壮観なものでした。
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