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2006年6月 7日 (水)

冷室栽培

温室は日本などあらゆる国でポピュラーなものですが、サウジアラビアのように酷暑の国では、逆に「冷室」を使った農業が存在します。冷室といってもクーラーなど使ったら電気代が高すぎますから、とてもペイしません。原理はもっと単純で、ビニールハウスのひとつの壁面に、蜂の巣状の網、あるいは椰子の実の繊維みたいなものを設置し、上から水をチョロチョロと流します。その壁の対面側から空気を吸い出すと、外の空気が水に濡れた網を通過し中に入ってきますが、その時空気が気化熱で冷やされ、ハウス内部を涼しい風が通り抜けるというわけです。涼しいと言っても外気温40度が30度くらいになるだけで、日本人にとってはまだまだ暑いと感じるレベルですが、こうすることで「夏野菜」が栽培できる状態になるので、極めて有効な手法だと言えます。でもその分ハウスの中は湿気むんむんになるので、見学するのはけっこうきついです。サウジには「デザートクーラー」と称するものがあって、一時期職場の電気が止まり、クーラーが使えなかったときサウジ側がこれを提供してくれたことがあります。ごつい筐体の底の方に水が溜められるようになっており、びちゃびちゃに濡れた大きなタワシのようなドラムがぐるんぐるんと回転し、風が外側に吹き出てきます。理論的には気化熱で冷やされた空気が出てくるはずですが、まぁ言うほどは冷えませんでした。その時ふと冷室栽培ハウスのことを思い出した次第です。しかし砂漠の中に建てられたベドウィン風テントで使うデザートクーラーは、意外に快適ですよ。

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