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2006年7月16日 (日)

デーツ

デーツ (Date Palm/ナツメヤシ) はアラビア遊牧民にとってなくてはならない植物です。デーツの木は20~30mまで成長し、8年目から実をつけはじめ、30年で成木になります。寿命は100年程度。1房に200~1000個の実をつけ、1本の木で年間200kg以上の実を産出するものもあります。果肉の部分には、約58%の糖分とそれぞれ2%の脂肪、タンパク質、ミネラルがふくまれます。大切な栄養素はほとんど含まれていると言われているように、昔のベドウィンはデーツとミルク (ヒツジorラクダ) さえあれば生きていけたそうです。栄養満点なので、産後の肥立ちにも良いとか。また、デーツの葉と葉柄はかごや枝編み細工、バッグやマットの材料となります。繊維からはロープがつくられたり、コーヒーポットの注ぎ口に詰めてフィルターの代わりにもなります。アラビア遊牧民はデーツがあったからこそ、砂漠地域でずっと暮らしてこれたのです。

デーツの本場と言えばやはりサウジアラビアです。専門店には何種類ものデーツが並び、さらにデーツを使ったお菓子、ジュースなどもあります。ミカンやリンゴがそうであるように、デーツも様々な品種があります。私がリヤドにいた当時、キロあたりの値段が一番高いものは聖地メッカ (マッカ) 産のものでした。粒は6、7cmとかなり大きめ。口に入れただけで歯がズキズキと痛くなるほどの激甘デーツは、大の甘党のサウジ人にはこの上ないものです。自然の果実でここまで糖度が高いものは他にないのではないでしょうか。干し柿などまったく比べものになりません。私がサウジを離れた後、サウジに赴任した知人からもらったデーツは、大きめのサクランボといった感じの丸型でした。初めて見るデーツでしたが、口に放り込むとまるで黒砂糖のように奥深く滋味のある甘みでした。私にとっては今のところ生涯最高の「甘いお菓子」です。なかなか観光では行けないサウジアラビアに比べ、アラブ首長国連邦のドバイは行こうと思えばいつでも行くことができます。ドバイのDeira City Centerでサウジのデーツ専門店「バティール (Bateel)」を見つけた時は喜び勇んで店内に入りましたが、残念ながらこのデーツはありませんでした。個人的にはかなりおいしいと思うのですが、糖度が比較的低いのでアラブ人にはいまひとつ人気がないのかも。あるいは貴重すぎて輸出されていないとか。

逆にサウジ人に一番人気だったのは、ズバリ砂糖という名前の付いた「スッカリー」。普通デーツは十分に熟し、水分がとんで焦げ茶色にならないと渋くてとても食べられませんが、スッカリーは実が黄色くなってくれば十分食べられるほど甘いものでした (ちょっと渋みはあったけど)。また、おそらくどの品種でも良いというわけではないと思いますが、まだ実が黄色いうちに収穫して、冷凍保存しながら熟成させるやり方もあります。こうやってトロトロに熟した甘い実 (黄緑色っぽい) をアラビックコーヒーと一緒に食べるのは最高の組み合わせでした。
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