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2006年7月17日 (月)

ビジネス感覚

サウジアラビア人は本当にビジネスが好きで、職場のスタッフもほとんどは副業として何かやっていました。生地や雑貨をあつかう小さなお店を持っている人もいれば、リヤド郊外の砂漠に土地を買ってヒツジの繁殖にいそしむ人もいました。ある時、スタッフの1人が真っ青な顔をして職場に現れました。悲愴の面もちで近寄りがたく、しばらく誰も声をかけられませんでした。そのうち1人が「一体どうしたんだ」とたずねると、120万円出して買ったタカが死んでしまったとのことでした。彼は血統書付きのタカを繁殖して一儲けを企んでいたのです。親戚からもお金を借り、タカの飼育環境も整えた矢先、買ってからわずか2週間後のことだったそうです。やはり簡単な儲け話はないということでしょうか。ヒツジを繁殖して少額ながらコツコツ稼いでいるスタッフは、「あいつはちょっと欲張りすぎた」と言っていました。まさにハイリスクハイリターンですね。

リヤドの町を車で走っていると、信号待ちの時に子供がティッシュペーパーを持って寄ってくることがあります。「こんな金持ちの国でも、こんな可哀想な子供がいるのか」とショックを受ける人もいますが、実はこれ、ビジネスの教育なのです。親は子供にティッシュペーパーを渡す。子供は路上でそれを1リヤル (約30円) くらいで売る。小遣い稼ぎにもなるし、商売の厳しさも身に付くわけです。こうして子供の時からビジネスのなんたるかを勉強していく人たちですから、日本人がアラブ商人に勝とうなんてどだい無理な話かも知れません。俗に言う「インパキ・レバシリ」。インド・パキスタンの商人もなかなかのやり手ですが、レバノン・シリアのアラブ商人もすごいということを言っています。もっとも、そのアラブ商人すら一目置くのがユダヤ商人です。ユダヤ商人は、自分も儲けますが必ず相手にも儲けさせてくれるということで、実はアラブ人にとっては一番商売をしたい相手のようです。20世紀初頭から、政治的に接触はタブーとされていた両者ですが、経済は政治よりも強し、といったところでしょうか。

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