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2006年8月20日 (日)

間違い電話

間違い電話は日常よくあることです。日本であれば 「もしもし○○さんですか」 「いいえ違います」 「これは失礼しました」 という一連の会話が滞りなく交わされるでしょう。しかし中東全般では、そもそも、もしもしの前に 「アンタ・ミーン (あなたは誰?)」 から始まります。さらに間違い電話の時も、間違ったことをわびる前に、なぜお前が出たのかと言わんばかりにきつい口調になります。間違いだと説明しても、なかなか納得しません。最後はたいていガチャッと切られます。ある日、ヨルダンで仕事の帰り、携帯電話が鳴りました。「アロー (もしもし)」 と言うと、相手はだるそうに 「ジハーズ (機械)」 とだけ言いました (電話交換機のこと?、会社の機械課の誰か?)。こちらはアロー、アローと言うしかありません。すると向こうも 「おや?」 と思ったのか、今度は 「フセイン (人の名)」 と一言。石を投げればフセインにあたるというくらい、ありふれた名前です。「アナー・ヤーバーニー (私は日本人です)、ニムラ・ガラット (番号違いです)」 と言うと、しばらく何かを考え込んでいる様子でした。そこで電話を切りましたが、その後さらに2回もかかってきました。しかし相手の言うことに何の進歩もなく 「エーシュ・ビッダク (何がしたいのか)」 とたずねてもはっきりしません。いつも思いますが、これは明らかにコミュニケーション・スキルの教育不足です。「私は○○で、こういう用件で○○さんをお願いします」 などと簡単に伝えるだけで、どれほど社会が円滑にうごくことでしょう。良く言えば相手の気持ちを察する文化ですが、実際のところ、不便で仕方がありません。

実は一度だけ、自分が当事者になったことがあります。サウジアラビアからエジプトの知人に電話をかけたとき、たぶん混線したのでしょう、まったく知らないご婦人が電話に出ました。その時あせって思わず口をついて出た言葉が 「エンティ・ミーン (誰ですか?)」 でした。……お恥ずかしい。もちろん、ひと言あやまってから切りましたが。

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