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2006年8月14日 (月)

お酒

ご存じの通り、イスラム教ではお酒が禁じられています。コーラン第5章90節には 「信仰する者よ、誠に酒と賭矢、偶像と占い矢は、忌み嫌われる悪魔の業である。これを避けなさい」 と記されています。一方で、第47章15節には 「主を畏れる者に約束されている楽園を描いてみよう。そこには腐ることのない水をたたえる川、味の変わることのない乳の川、飲む者に快い美酒の川、純良な蜜の川がある」 と記されています。つまり、お酒を完全に否定しているのではなく、あくまで現世において飲酒を禁止するということのようです。こんな書き方をされたら余計に期待がふくらんで、試しに飲んでみようという輩が現れてもおかしくありませんね。サウジアラビアでも、オーデコロンを飲んだ若者19人が亡くなるという事件がありました。なんとも哀れです。

コーランに飲酒禁止と書かれている以上、当時アラビア半島にはかなりの左党がいたとみて良いのではないでしょうか。アラビア半島にはジャーヒリーヤ時代 (イスラム以前の無明時代) からカイナという歌い女がおり、酒場に所属したり流浪の酒売り人に従って歩き、売春を行っていたそうです。コーランに書かれているお酒は「ハムル」というもので、一般的にはワインとされています。ブドウの産地である北アラビアでつくられたワインが、酒売り人によってアラビア半島まで広がっていたのでしょうか。また古来より、イラクやシリアを中心にナツメヤシのお酒がつくられていたことはよく知られています。それを「アラク」といい、水で割ると白く濁るお酒としてご存じの方も多いでしょう。東南アジアやスペイン、ポルトガルにも同じもの (ただし原料は様々) があり、なんと江戸時代の日本にも「阿刺吉 (阿刺基)」などという名前でオランダから渡来していたそうです。

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