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2006年8月31日 (木)

ザムザム

サウジアラビアのメッカにある聖なる泉、ザムザムをご存じでしょうか。イスラム教徒の説話によれば、アブラハムが妻ハガル、息子イシュマエルとともにこの地に来たとき、神はのどが渇いて泣き叫ぶイシュマエルを憐れみ、彼が砂を掘ったところにこの泉をわき出させたそうです。現代でも、メッカへの巡礼者はこの泉の水を飲み、また故郷に持ち帰るなどします。巡礼シーズンには、サウジアラビアの他の都市でも「Zam Zam Water」というペットボトル水が売り出されます。健康に良いと言われ1度買って飲んだことがありますが、「普通の水だなぁ」と罰当たりなことしか思いつきませんでした。ただ、おそらく2000年以上も砂漠地域でわき続けている泉なので、逆に普通の水であることは驚嘆に値することかもしれません。

2002年の夏、ヨルダンの現地新に「イランのザムザムコーラ、メッカ巡礼者ののどを潤す」という記事が載りました。ザムザム社は以前、アメリカのペプシコーラ社と提携関係にあり、イラン革命によって関係が途絶えた後も、独自にザムザムコーラを製造・販売していました。2001年の9.11米国同時多発テロを発端に、アラビア湾岸諸国ではアメリカ製品不買などかつてない反米運動がおこりました。その一環で、サウジアラビアではコカコーラとペプシコーラの不買 (ボイコット) を決めました。もともとコカコーラ社はユダヤ資本ということで、アラビア半島の市場に入ったのはこの10~15年ほどですが、その分ペプシコーラが国民飲料と言って良いくらい普及していました。お酒がないので、食卓やパーティーへの登場回数は圧倒的に多かったと思います。そういったわけで、ザムザムコーラは千載一遇のチャンスを得たわけです。現在では中東諸国全域だけでなく、ヨーロッパにもザムザムコーラが輸出されているそうです。ザムザムグループのホームページもあります。

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