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2006年8月 5日 (土)

マンドラゴラ

魔術に興味がある方なら、マンドラゴラをご存じだと思います。無実の罪により断頭台で処刑された男が、断末魔の叫びの中で放った精液から生じるとされ、麻酔、麻薬、媚薬など万能の霊薬と信じられていました。しかしマンドラゴラの採取には大きな危険が伴います。その根は人間の男女の形をしており、土中から引き抜かれるときに大きな叫び声をあげ、その声を聞いたものは発狂して死んでしまうと言われていたからです。そんな恐ろしい伝説をもつ植物ですが、サハム村のオリーブ畑で、他の植物に埋もれながらそっと生えているのを見つけました。英名:Mandrake、アラビア語名:トゥッファーフ・アルマジャーニーン (狂人のリンゴ/サハム村での呼び名)、辞典には「根から麻薬」などと物騒なことが記されています。現地では、緑の実を食べるとひどい腹痛を起こし、熟した黄色い実を食べるととても元気が出ると言われています。熟した実は、グアバをもっと濃厚にしたような良い香りがしました。

マンドラゴラは、実は意外にも中東と縁の深い植物です。それは「恋茄子 (Love Plant)」の名前で旧約聖書に登場しているという事実です。母リベカと一計を案じ、アブラハムから祝福を受けたヤコブは、一時、伯父ラバンのもとに身を隠します。そこで7年間の労働の報酬として従妹のラケルと結婚できることになりましたが、婚姻の夜、姉のレアがラケルにすり替わり、そのまま結婚してしまいました。さらに7年間の労働の後、ヤコブはようやく本命のラケルと結婚しました。ある日レアの息子ルベンが「恋茄子」を見つけて持ち帰ります。子供の出来なかったラケルは、夫ヤコブを一晩レアにゆだねる条件で恋茄子を手に入れ、その後みごとに子供を身ごもりました。恋茄子には媚薬あるいは懐妊促進剤としての薬効があるのでしょう。このように、恋茄子の力を借りて子供を産むことができたラケルですが、それにしてもヤコブは元気です。レアとラケルの姉妹だけでなく、側女のビルハ、ジルハとも子供を作り、全部で12人の子供の父親になりました。実は密かに恋茄子を持っていた?
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