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2006年8月21日 (月)

人間味あふれる神

ラマダンはイスラム暦9月の名前で、この1ヶ月間、イスラム教徒は日の出から日没まで断食 (サウム) を行います。日中は飲食や喫煙を絶つだけではなく、性交渉も禁じられます。ヨルダン人からこの話を聞いたときは思わず「えっ! 普段は昼間から?」と聞いてしまいました。さて、イスラム暦は太陰暦なので1年が355日、太陽暦と比べると毎年11日づつ早まっていきます。これによって、厳しい夏のラマダンも、比較的楽な冬のラマダンも、世界中 (北半球と南半球) の皆が一様に経験するわけです。断食自体はそれほどつらいものではありませんが、あらゆる階層の人間が断食という欠乏感、喪失感を共有するこの期間は、イスラム教徒の連帯感がとても強くなることは事実です。宗教意識も高まり、原理主義者によるテロ活動が活発になるとも言われています。

ラマダン月についてコーランの雌牛章第187節に「あなたがたは斎戒の夜、妻と交わることを許される。彼女らはあなたがたの衣であり、あなたがたはまた彼女らの衣である。アッラーはあなたがたが自ら欺いているのを知っておられ、不憫に思われあなたがたを許された。だから彼女らと交わり、アッラーがあなたがたのため定められたところに従え。また白糸と黒糸の見分けられる黎明になるまで食べて飲め」とあります。この啓示があるまでは、相当な数の男性イスラム教徒が、悶々とした眠れぬ夜を過ごしたことでしょう。アッラーの粋なはからい、といったところでしょうか。神様に人格とか性格はないのでしょうが、コーランを読むと、アッラーの懐の深さ、器の大きさを感じます。人間くさい、などと言っては怒られるでしょうが。実は1日5回の礼拝も、もともとは1日50回礼拝せよと言われていましたが、それでは日常生活に支障が出るだろうと5回に「まけて」くれたのだそうです。

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