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2007年9月18日 (火)

エチオピア農業の可能性 (3)

アジスアベバから南東に車で1時間半ほど走ると、ナザレットの町に着きます。そこに、首相も視察に来たという地元の有名人がいます。彼の土地はナザレットの中でも水に恵まれていない方です。しかしそれ故に、雨水の利用など様々なアイデアを実践しています。家の横にNGOの支援を受けて貯水タンクを作り、足踏みポンプやドリップイリゲーション施設を設置。畑には野菜やコーヒー、リンゴの苗木、蚕のエサとなる植物などがあり、小屋の中では試験的に蚕を飼っています。蚕というとなんとなくアジア的なイメージがあったので、ちょっと驚きでした。

地下水利用の適正技術について調査するため、トゥルボロ近郊の村に何度も通いました。そのうちの1軒の農家のご主人がいろいろなことを試みていて、いたく感銘を受けたことを思い出します。ご主人はドリップイリゲーションのパイプを自作したり、雨水をためる池を掘ってみたり、とにかくアイデアが豊富な人でした。家の裏には広い畑がありますが、テフだけではなくヒヨコ豆も大規模に作っています。彼は「テフが不作だったら困るだろ」とごく自然に言いますが、こんなエチオピア人は始めてでした。他にも唐辛子、トマト、パパイヤ、ゲショ(地酒を発酵させる植物)、コーヒーなど、それぞれ小規模ながらいろいろなものを作っています。コーヒーの木は北限があってこれまでこの地域では誰も作っていなかったそうですが、とりあえずトライしていると言っていました。養蜂については、刺されるのが嫌で子供たちがやめさせたとか。

「アジスアベバ大学の先生で、自宅でシイタケを作っている人がいる」という情報を聞きつけ、さっそく現場調査に行きました。自慢のキノコ小屋を見せてもらうと、中ではシイタケ、オイスターマッシュルーム、フレンチマッシュルームを栽培していました。想像していた以上に広いスペースで、菌床もきちんと計算されたものでした。他にも庭でキュウリ、青菜、唐辛子などを栽培しています。井戸水をもっと楽に汲み上げる安価なポンプをつけることができれば、キノコ小屋を拡張できるし、麦わらを使って腐葉土も作りたいと言っていました。

このように、新しいことにチャレンジしている人たちと話をするのはとても楽しいものです。何かと変化を嫌うのがエチオピア人です。それがおそらく改善であったとしても、徹底的に変化を拒絶する人もいます。しかし、こうして努力を続けている人たちも実際にいるわけです。エチオピアもまだまだ捨てたもんではないと思いました。

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