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2007年10月28日 (日)

閉所恐怖症

昔からそうではないかと薄々は感じていたのですが、どうやら自分は閉所恐怖症なのかもしれません。あれは小5の冬、理科室を掃除中に、みんなで大きな実験机の下の開き戸の中に順番に入って遊んでいた時のことです(←なぜこれが面白かったのか謎ですが、すごく盛り上がっていた)。そこは小さな空間で、体育座りをするとちょうど子供の体が入るくらいのスペースでした。何回目かの自分の番になって、キャッキャと笑いながらまた中に入っていきました。扉が閉められると、中は真っ暗闇。「うー、狭いー、声が響くー」などと笑っていたのですが(←くどいようですが何が面白かったのか…)、30秒ほどして出ようとしたところ、扉がびくともしません。そう、友達が外で扉をぐっと抑えていたのです。

その時、私は一瞬にしてパニックに陥りました。もうこのまま一生出られないのではないかとばかりに、ただひたすら「開けてーー!!」と叫び声をあげていました。体育座りでぎりぎり中に収まっているため、自由に体を動かすことはできません。背中を扉に押しつけ、なんとか開けようと必死だったことを覚えています。たぶん、扉は10秒もたたないで開けられたのですが、ぜいぜいと荒い息をして半泣きになった私の姿は、友達にはずいぶんと奇異に映ったかもしれません。もともと狭いところがダメだったのか、それともこの出来事がきっかけでそうなったのかはわかりませんが、それ以来「もしかしたら自分は閉所恐怖症ではないか」と常に意識するようになりました。

例えば、体育の時間、マットをまるめて倉庫にしまう時、クラスのお調子者が「巻いて~」などと言ってマットの端に横になり、それをみんながぐるぐると簀巻きにしていくのを見ると、体の底から身震いが起こりました。手足が完全に動かなくなってしまう感覚が伝わってきて(プラス、そんな状態で足をくすぐられたらという被害妄想)、とても正視に耐えられるものではありませんでした。また、夜布団に入った後、地震が来て天井と床の間のわずかな空間に挟まれたらどうしよう、などとありもしないことを考え、ひとりで震えていたことも数えきれません。大人になってからは、エジプトの大地震である親子が崩壊した家の狭い空間に閉じこめられたまま1週間生き延びたというニュース、中国で家と塀のわずかな隙間に落ちてしまった子供のニュース、インドでマンホールに落ちてしまった人のニュースなどを聞くにつけ、「もしそうなったらいっそひと思いに…」などと悲壮な決意を固めつつ、心拍数を激しく上昇させていました。

閉所恐怖症ではないかという恐怖、つまりそうだとは認めたくないという必死の思いがありつつ、今までそういった状況には遭遇せずになんとか来られたわけですが、昨日、リヤドから200km南下してJabal Baloom(バルーム山)を訪れた時、ついに決定的な出来事が起こりました。午前中に周辺のトレッキングを楽しんだのですが、昼食後に「さて、もう1ヶ所面白いところがある」とリーダー格のドイツ人が言い出しました。12人でぞろぞろと歩いていくと、そこは岩山にできた細い裂け目でした。裂け目はわずか30cm~40cm程度。左右は高さ10m近い岩の塊で、異様な威圧感を醸し出しています。みんなでそこに入って行こうというのですが、人が横向きになってやっと通れるくらいの幅しかないので、2~3人ずつ入っていかなければなりません。

一瞬どうしようかと迷ったのですが、もう二度と来られない場所かもしれませんし、女性がするすると中に入っていったので、ここでやめるとは言い出しにくい雰囲気です。意を決してリュックを下ろし、カメラを片手に中に入っていくことにしました。裂け目の内部はくねくねと蛇行していて、2m先の状況もわかりません。先に入っていった女性も見えませんし、顔を左右にきょろきょろするのにも、少し慎重にやらないと顔か頭を岩の壁にぶつけてしまいそうです。横向きでカニのように進んでいくのですが、5mほど入っていったところで、心臓のドキドキがピークを迎えてしまい、あえなく断念することになりました。なんだかもう、とにかく全然ダメでした。動悸息切れ目眩がいっぺんに来て、自分を落ち着かせようと心の中では「救~心、救心♪」のリフレインが…(←実はけっこう余裕?)。

結論、やっぱり狭いところはダメでした。閉所恐怖症とは認めたくありませんが、10分以上裂け目から出てこなかった女性に比べたら、間違いなく強くはないな、と。一番怖かったのは、自分の後に誰か入ってきて、自分は限界で外に出たいのにどんどん奥に進まされるのではないかという恐怖心でした。まぁ、基本、考えすぎなんですけどね。わかっちゃいるけど、ダメなものはダメということで。はぁ……。写真は裂け目の入り口と、中に入って上を見上げた時のものです。見上げながら「奈落」という言葉が浮かんだのは言うまでもありません。

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コメント

右側の写真を見て、「ああなんか胎内回帰しているよう・・・」とほんわかしました。でも確かに後ろから人に入られたら後戻りできませんね。

投稿: lulu | 2007年10月28日 (日) 06時24分

胎内…。そう考えればもうちょっと耐えられるかも?

投稿: shukran | 2007年10月30日 (火) 06時38分

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