« サウド王家 (4) | トップページ | サウド王家 (6) »

2007年11月 4日 (日)

サウド王家 (5)

血筋の正統性や実業界での活躍という点で、名君の誉れが高いファイサル元国王のファミリーも、周りから一目置かれる存在です。他の有力ファミリーと積極的に姻戚関係を結び、多彩な閨閥を築くとともに、子息達がビジネスグループを形成し大成功を収めています。「サウド家(Al-Saud)」の中で唯一「ファイサル家(Al-Faysal)」と名乗ることを許されたファミリーでもあります。以下、その華麗な経歴を記します。

第二世代: ファイサル…第三代国王
第三世代: サウド…外務大臣
第三世代: トルキー…前駐米大使
第三世代: ハーリド…マッカ州知事
第三世代: バンダル…国防省顧問
第三世代: ムハンマド…イスラム銀行総裁
第三世代: アブドゥッラー…Al-Faisaliah Group 会長
第四世代: ムハンマド…Al-Faisaliah Group 副会長
第四世代: サウド…投資会社オーナー、STTB社長
第五世代: ムハンマド…Al-Faisaliah Holding 会長

ファイサル元国王の妻Sultana: スデイリーセブンの母Hassaの実妹
第三世代サラ王女: HRHサウドの子息と結婚
第三世代ルル王女: HRHアブドゥルムフセンの子息と結婚
第三世代ハイファ王女: HRHスルタンの子息と結婚
第四世代ハイファ王女: HRHサルマンの子息と結婚
(HRHサウド=第二代国王)
(HRHスルタン、HRHサルマン=スデイリーセブン)

第三世代アブドゥルラフマン王子: HRHハーリドの娘と結婚
第三世代バンダル王子: HRHマージドの娘と結婚
(HRHハーリド=第四代国王)

プリンスファミリーとの姻戚関係については、他にもまだまだあるという話しです。こんなに近い血筋同士で婚姻を続けていて大丈夫かなと心配にならないでもありませんが、ファミリーの勢力を広げるため、部族間の抗争を避けるためには、サウジアラビアの伝統に則ったこの方法が一番良いのでしょう。ちなみに、スデイリーセブンとくらべると、次のような特徴があります。

◎スデイリーセブン
国防、警察、政治の中心地リヤド州、油田のある東部州を握っている。

◎アルファイサル
外交に強い。宗教と経済の中心地マッカ州を握っている。実業界での大成功。多彩な姻戚関係。

こうして比較してみると、スデイリーセブンはやはり絶大な権力を持っていることがわかります。しかし、ファイサル家もまるでこれに対抗するかのように今年マッカ州知事のポストを手に入れていますし、何よりファイサル元国王の国家への貢献は、王族からも国民からも今なお評価されています。スデイリーセブンの対抗馬としては、名実ともに申し分ないでしょう。

2005年にアブドゥッラー皇太子が国王に即位したとき、これまでとは違って第二副首相を指名することはありませんでした。第二副首相から皇太子に繰り上がったスルタン王子のように、このポストは次期皇太子、そしていずれは国王を約束されたポストです。ここが空席ということは、いずれスルタン皇太子が国王になったとしても、その後についてはまったくの白紙である、あるいは自分には責任が負えない、というアブドゥッラー国王の意思の表れなのかもしれません。

※家系図を改訂しました。

「saudi_royal_family_tree_v2.pdf」

|

« サウド王家 (4) | トップページ | サウド王家 (6) »

旅行・地域 サウジアラビア」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« サウド王家 (4) | トップページ | サウド王家 (6) »