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2007年11月 5日 (月)

サウド王家 (6)

ビジネスで大成功を収めているファイサル家のAl-Faisaliah Groupですが、それにも増して世界的大富豪なのが第二世代タラール王子(18男)の息子、ワリードです。タラールは若くして立憲王制論を唱える改革派の中心人物として、当時皇太子であった保守派のファイサルと対立することになります。その結果、王籍を剥奪され、ナセルの社会主義革命に沸くエジプトに亡命することになりました(1962年)。結局、2年後にはファイサルに和解を申し入れ、サウジアラビアへの帰国が許されましたが、このような経緯があって、タラールはその後政府の公職に就くことはありませんでした。

ワリードは、タラールとレバノン人妻モナの間に産まれました。モナの父は初代レバノン首相という由緒正しい家系です。しかし幼くして両親は離婚、母と一緒にレバノンに移り住み、その後はアメリカに渡りニューヨークの大学で修士を取得しました。大学卒業後はリヤドに帰国し、不動産業で財を成すと、次々と積極的な投資活動を展開、世界的な投資家に成長していきました。一時はビル・ゲイツに次ぐ億万長者としてランクされています。名前もアルワリード(Al-Walid)と尊敬を込めて呼ばれるようになりました。

アルワリードのおもな投資先は、サウジアラビアのKingdom Holding社を核として、国内では流通、製造、金融、農業など多種多様な分野にわたっています(Kingdom Center、Saudi American Bank、Panda Supermarket他)。アメリカでは金融(City Bank)、メディア・IT(Apple, Motorola, AOL, HP, Amazon, Disney)、製造(Ford, Kodak)に1%~5%の投資をしています。他にもホテルリゾートとして、フォーシーズンズ、モーベンピック、ユーロディズニーに20%前後の投資をしています(ユーロディズニーはオーナー)。パリのジョルジュサンクホテルにいたっては100%出資なので、彼の個人所有物です。こうしてみると、実は私もアルワリードにけっこうお金を落としていることが発覚しました。

2006年版フォーブス誌の長者番付では、アルワリードは前年の第5位から順位を落として第8位。資産200億ドルだそうです。2兆円?。もう何がなんだか…。王位継承権はあるかもしれませんが、こうなるともう王様になる気なんてないでしょうね。ちなみに、サウジアラビアには他にもビリオネア(10億ドル長者)が何人かいます。2005年の世界長者番付順位、名前、資産、居住地を以下に記しました。アルファイサルはグループでの年間売り上げ6億ドルくらいだそうですから、上には上がいるし、やはりアルワリードは別格ですね。

5. Al-Walid bin Talal, 237億$, リヤド
80. Sulaiman Al-Rajhi, 56億$, ジェッダ
170. Saleh Al-Rajhi, 32億$, ジェッダ
210. Khalid bin Mahfouz, 28億$, ジェッダ
228. Saleh Kamel, 26億$, マッカ
243. Muhammad Al-Amoudi, 25億$, ジェッダ
548. Saad Hariri, 12億$, リヤド

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