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2007年12月 2日 (日)

エジプトの鳥インフルエンザ

12月2日付サウジガゼット紙によれば、11月に国内で鳥インフルエンザ(H5N1)が報告されて以来、これまでに430万羽の家禽が処分されたとのことです。これは、現在鳥インフルエンザが見つかっているサウジアラビア内陸部のリヤドおよびハルジ地域から、他地域への感染の拡大、特に来週から数百万人が巡礼に訪れる西部地域(ジェッダ、マッカ)への伝播を防ぐためにとられた施策です。農業大臣による記者会見では、鳥インフルエンザが急速に広がっている状況説明と、それに対してすべてのセクターからの協力が必要との発言がなされました。また、この手の記者会見ではお決まりの、「鶏肉も卵もちゃんと火を通せば問題ない、私は今朝も卵を食べた」という大臣のコメントもありました。

さて、鳥インフルエンザはこの10年ほど、世界各地で見つかっているわけですが、鳥から人への感染となると、まだまだ報告例は限定されています。私自身、人への感染となると、なんとなく東南アジア中心というイメージがありました。しかし、WHOの発表を見ると、実はサウジの隣国エジプトで意外に多くの発症例があることがわかります。家禽(鶏、鳩)はもっとも親しまれている食肉であり、かつカイロでは、仕事を求めて上京してきた数百万人の人々(家族)が、結局たいした職にもつけず、劣悪かつ不衛生な環境下での生活を強いられているという事実もあります。私の家の近所(ザマレク地区)でも、高層マンションの1階駐車場スペースの一角に、鶏の囲いの中で暮らしていた親子がいました。(←さすがにこれは泣けた)

ただし、中東諸国ではもっとも国家として成熟し、かつ医療体制も整っているエジプトだからこそ、このように症例の発見が早く、またそれが国民に随時発表されるのだとも思います。経済的には大きな打撃になるはずですが、「大人の国」としての責任感がきちんと見て取れます。逆に、他のアフリカ諸国では、比較的高所得国であるナイジェリアとジブチ以外、まったく報告例がないことには、むしろ怖さを感じてしまいます。もちろん、感染状況を完璧に把握することなど、どだい無理な話だとは思いますが。

「人への感染と死亡者数 (PDF)」

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