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2008年1月 8日 (火)

夜型はお店のせい?

サウジアラビアでは、礼拝の時間にはレストランや店舗が閉められ、30分ほど出入りができなくなります。1日5回の礼拝のうち、普段の生活に特に関係あるのが日没の礼拝(マグリブ)と夜の礼拝(イシャー)です。今はそれぞれ5時20分と6時50分。夏期は日が延びるのでそれぞれ6時半、8時くらいまで遅くなります。礼拝が始まるとレストランからは出られなくなり、その他の店舗からは外に追い出されます(一部の大型スーパーマーケットでは買い物の続行は可能、レジは止まるので外には出られない)。

そのため、夕方の買い物はとても時間に気を遣います。うまく計算しないと、入りたい店に入れなかったり出たいのに足止めをくらったりと、ストレスがたまって仕方ありません。時間を気にせず存分に買い物をしようと思ったら、やはりイシャー、つまり最後の礼拝が終わってから出かけるのが手っ取り早い方法です。おそらくサウジ人もこんな考え方の人が多いのか、どの店も夜9時を過ぎてようやく活気が出てきます。道路が渋滞するのは朝夕の通勤ラッシュアワーではなく、断トツに夜の買い物時間帯です。

サウジアラビアでは、女性は車の運転ができません。また、家族以外の男性と同席することは御法度ですから、女性だけでタクシーを利用することもあまり勧められていません。なので女性が買い物に行く場合は、夜、家族揃って夫や父親の運転で出かけるパターンがほとんどです。週末ならまだしも、平日からこんな家族でにぎわう深夜の店舗を見ると、他人事ながら心配になります。普段夜型の行動をしている子供たちは、昼間ちゃんと学校で勉強できているのでしょうか。もちろん、夏期(4~9月)は日中の酷暑がありますから、どうしても夜型の生活リズムになるのはわかりますが、そのパターンが冬の間も続いてしまうのはいかがなものでしょう。

こう考えているのは、自分だけではありませんでした。現地現地紙によれば、商業店舗の営業時間を短縮する法律が承認される見込みとのことです。この法案は労働省によって提出されたもので、24時間営業の許可を持っている特別店舗を除き、全ての店舗は夏期は夜11時で、冬期は夜10時で営業を終えるよう定められています。ただし、マッカとマディーナはその限りではなく、またラマダン(断食月)中の営業は各地の官憲に任せるなど、一部例外もあります。また、レストラン、喫茶店、遊園地などは、夏期は夜12時まで、冬期は夜11時までとされています。

違反した場合、店舗の売り場面積に応じて3000~12000円までの罰金が科されますが、案外低い設定金額ですね。諮問委員会のメンバーの1人は、「これまでサウジアラビアで制定されたどの法律よりも素晴らしいものだ」と語っています。「これで人々は家族の元に帰り、夜の静けさが戻ってくるだろう」とも言っていますが、一般庶民はどう考えるのでしょうね。だったら礼拝中にも店を開けるようにしてくれ、と思っている人は多いんじゃないでしょうか。夕方は落ち着いて買い物ができないのが現実ですから。

ちなみに、サウジアラビアは木・金曜日が週末の休みです。しかし、昔と違って世界を相手にしたビジネスが普通になっていますから、土日が週末である欧米・アジア諸国と、木・金・土・日の4日間も双方でコミュニケーションが取りづらい現在の状況は、時勢に合っていないという考え方が主流になってきました。実際、アラブ首長国連邦など周辺諸国は、次々に週末を金・土に変えています。遠からず、サウジアラビアも週末は金・土になるのではないでしょうか。

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