« タイ料理の色彩 | トップページ | サウジアラビアとタイの外交関係 »

2008年4月29日 (火)

チャーハンに砂糖?

レストランのテーブルの上には、普通どんな調味料あるいはスパイスが乗っているでしょう。日本だったら、まず醤油、そして塩コショウはかなりの確率であります。次いで七味唐辛子、酢、ラー油など。ソースは案外ないですね。ソースが必要な料理には直接かけられています。もちろんトンカツ屋は別ですが。基本的には、日本料理は出されたものをそのままの味で食べられるよう、味付けがされていると思います。調味料が必要な場合も、刺身には醤油、フライにはソース (または醤油かタルタル)、天ぷらには天つゆと、その組み合わせもほぼ決まっています。いくら好きずきとはいえ、お刺身にソースをつける人は相当変わり者扱いされるでしょう (マグロにマヨネーズはけっこういけますが)。

中東の場合は、もっぱらオリーブオイルと塩コショウが置かれています。オリーブオイルはサラダにかけても良いですが、料理を頼むとだいたいパンがついてきますから、小皿にオリーブオイルを注ぎかるく塩をふって、それをちぎったパンにつけて食べるととてもおいしいんです。料理のメインディッシュは、サウジアラビアならカフサ (スープで炊いたご飯の上にヒツジ肉が乗っている)、ヨルダンならマンサフ (ほぼカフサ、ヨーグルトソースの「ジャミード」をたっぷりかけて食べる) というご飯ものが有名です。ミックスグリル (ヒツジ、チキン、シシカバブなどのBBQ) は中東全体で一般的なメインディッシュです。どれもそのままで十分おいしいので、調味料をつかうとしても、塩コショウを少々といった感じです。

中華料理は、醤油、酢、チリソース (唐辛子ペースト?) が多く、むしろ塩コショウはあまり置いていないというイメージがあります (コショウは多いかも)。また、春巻きには甘辛のトロッとしたソースがついてきます。蒸し餃子には刻みショウガが入った酢醤油。中華料理もやはり完成された味付けで出てきますから、チャーハンや焼きそばの上にあらためて醤油などをかける人は少ないでしょう。酢はお好みで。

一方、タイ料理は事情が大きく異なり、テーブル調味料がかなりにぎやかなことになっています。タイ料理の基本の味は、辛味、酸味、甘味だと言われますが、これらがからみあって、より複雑な味を醸し出すことが最良とされます。このためレストランのテーブルには、砂糖、ナンプラー、唐辛子の酢漬け、粉唐辛子の4点セットが必ず置かれ、客は料理にさらに味を足し、好みの味にして食べるのが普通です。そういった意味では、コックさんも100%完成型の味付けで調理するわけではなく、お客も出てきた料理をそのまま食べるような横着はしないというわけです。

こうやって事前に聞いていれば「なるほどね」ですむわけですが、初めてバンコクの食堂でご飯を食べた時、頼んだチャーハンと一緒に調味料4点セットが出てきて、「え、砂糖?」と驚いたことをおぼえています。しかも、周りのお客はラーメンとか焼きそばとか、料理に関係なく砂糖も含めてこの4点セットをけっこうな量、投入していたのでまたまたビックリしました。こうなると、味がなんでも一緒になってしまいそうですが、よく考えたら日本料理も基本は鰹ダシと醤油と砂糖 (みりん)、なのに肉じゃがとカツ丼、親子丼はまったく別物だし、それぞれ旨い・不味いがわかりますから、慣れ親しんだ味であればあるほど、微妙な違いが分かるのかもしれません。こだわりも三者三様。おそらく外国人にはわからない世界なんでしょうね。

ということで、タイのテーブル調味料4点セットのうち粉唐辛子は使いますが、今まで他の3つは使ったことがありません。今度こそ使ってみようとタイレストランに行くたび思うのですが、でもチャーハンに砂糖をかけることは、たぶん一生ないと思います。ラーメンにナンプラーを入れることも。もし日本でうどん屋にダシ醤油が置いてあったら、時々は入れたりするのかな、なんてぼんやり考えてみたりもしますが。

ちなみに、料理にはどんな「味」があるか。中国では五種の味、すなわち「酸、苦、甘、辛、鹹 (しおからい)」、インドでは6つのラサ (6つの味覚)、すなわち「マドゥー (甘味)、アムラ (酸味)、ラヴァナ (塩味)、カトゥ (辛味)、テクタ (苦味)、ケシャイ (渋味)」と言われています。日本では「塩味、甘味、酸味、苦味」あたりが基本でしょうか。「渋味」も加えた方が良いかもしれませんね。ところで「旨味」って味の種類なのかな。旨味調味料とかありますけど。

写真はサウジのタイレストランのもの。ナンプラーの代わりに普通の醤油が入っていました。

351tableseasoning

|

« タイ料理の色彩 | トップページ | サウジアラビアとタイの外交関係 »

グルメ・クッキング」カテゴリの記事

旅行・地域 アジア」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« タイ料理の色彩 | トップページ | サウジアラビアとタイの外交関係 »