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2008年6月30日 (月)

賢い国民

アフリカの貧しい国で天然資源が見つかったらどうなるか。おそらくほぼ間違いなく内戦が起こるでしょう。では、大統領選挙が行われたら?。敵対グループによる暴力の応酬、与党による不正選挙、選挙の無効を訴えるゼネストなどなど、いずれにしても混乱を極めることは想像に難くありません。

ペルシャ湾岸で始めて油田が発見された時代、サウジアラビアはお世辞にも裕福な国とは言えませんでした。しかも建国後間もない若い国でしたから、国家の基盤、国民の団結が揺るぎないものだったとは到底考えられません。さらに、精神風土はベドウィンそのもの、自由闊達な空気が流れていたに違いありません。

つまり、原油を巡ってもう一度戦国時代に突入してもおかしくなかったのです。それなのに、サウジ国民はそれをしませんでした。なぜか?。ずっと考えているのですが、実はこれだという答は見つかっていません。きっと賢い国民なんだろうと想像するくらいです。結果として今日の隆盛があるわけだし。

ひとつヒントになったのは、湾岸戦争です。この時期、幸か不幸かリヤドにいたのですが、「この混乱に乗じてサウジアラビアでもクーデターが起きる可能性はあるか」 とサウジ人に聞いてみました。それまでにも時々王族を批判する意見を耳にしたことがあったからです。しかし、「サウジ人は混乱を嫌うから、それはないだろう」 と全員もれなく答えてきました。

近隣諸国を見てみると、たとえ王制がなくなったとしてもそれに変わるものがイラクのように軍部だったり、イランのように極端なイスラム原理主義者だったりすると、国民にとっては果たしてどちらが幸せなのかと首をかしげざるを得ません。またそれが民主政治であったとしても、「愚かな国民の代表による愚かな政治」 の例は枚挙にいとまがありません。

ということで、結局サウジ人は 「賢い王様による専制政治」 を選んだということなんでしょう。結果を出し続ける限り (国民に富の分配が行き渡る限り)、王制は安泰なのかな。

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