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2008年6月21日 (土)

こんなところにK-1関係者が

昨年リヤドに赴任して、運転免許の書き換えに3ヶ月ほどかかりました。その間はコンパウンドに出入りのタクシーをよく利用していたのですが、ある日いつものタクシー運転手に電話をすると、「コンパウンドの他の住人と相乗りでもいいか」 と聞かれました。方角も同じだったので特に問題ないと伝えると、30分後、時間通りにタクシーが自宅前までやってきました。

後部座席に乗り込むと、すでに助手席には大柄でスキンヘッドの黒人男性が座っています。挨拶と簡単な自己紹介をすると、「へぇ、日本人か、じゃあイシイさん知ってる?」 と唐突に聞いてきました。「どのイシイさんだろうと」 とちょっと考えていると、「だったらK-1は?」 と続けて聞いてきたので、そこでそれが「石井館長」だということがわかりました。

オランダ人の彼は空手の有段者で、本国では空手のインストラクターをやっていたそうです。一時期、格闘技のトレーナーもやっていて、あのアーネスト・ホーストにも指導したことがあると聞き驚いてしまいました。自分もアンディ・フグが亡くなった時はショックで呆然となったくらい、(初期の) K-1が好きだったので、急に彼に親近感がわいてきました。

一通りK-1の話で盛り上がった後、彼は 「サウジの生活はどう?」 とたずねてきました。西洋人でもアジア人ワーカーでも、外国人がこうやって聞いてくるときは100% 「サウジ人の悪口」 を期待していることは知っています。ただ、自分は本当にサウジ人がそんなに嫌いではないので (もっとつらい国を経験してきたから…)、いつも通り 「礼拝の時お店を閉めるのはちょっとねぇ」 などとあたりさわりのないことを返しました。

こちらの返答が物足りなかったのでしょう、途端に彼は横の運転手に、いかにサウジ人が世界最悪かという話をし始めました。運転手もここぞとばかりに同調しています。エジプトでもヨルダンでもエチオピアでも、どうしてサウジ人はこうも嫌われているんでしょう。いつもながらかわいそうになってしまいます。といってサウジ人をかばう理由もないので、この時もなんとなく聞き流すほかありませんでした。

しかし、このオランダ人が怒っている理由が、やはり給料の未払いでした。彼は細身のアーネスト・ホーストといった風体で見るからにスポーツマンタイプですが、実は経済学を専攻していて、個人投資家アドバイザーとしてこの近隣を渡り歩いているのだそうです。半年前にサウジ人に呼ばれてリヤドに来たのですが、給料どころか約束した家賃すらまともに払ってもらってないと怒っていました。

「今日は最後通告に行くんだ。あいつらマフィアだから、久しぶりに空手を使うことになるかもな」 と言って大きく笑っていました。最後は脅してでも給料を払ってもらうというわけですが、こっちは内心、次の日の新聞記事が心配になってしまいました。個人投資家アドバイザーなんてホワイトカラーの典型みたいな響きですが、けっこうヤクザな商売なんですね。

1ヶ月後、コンパウンドでまた彼に会った時、新しいスポンサーを見つけて今はそっちで働いていると聞き、心からホッとしました。

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