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2008年9月10日 (水)

あえてサウジ?

サウジアラビアでは今、深刻なマンパワー不足が叫ばれています。サウジアラビアは自国民1750万人に対して650万人の外国人労働者が働いている、世界有数の労働者輸入国です。そのうち大半はメイド、単純労働者、技能労働者 (教員、看護婦、コック、電気工、etc) ですが、すでに彼らなしでは生活が成り立たないことは容易に想像できます。

近年、ヨーロッパ諸国が労働者のリクルートをアジア (インド、フィリピン、インドネシア) に切り替えてきたこと、サウジアラビアの生活コストが上がり相対的に労働者の収入が減ったこと、リクルートコストが上昇したことなどの理由から、新規に労働者を確保することが難しくなっているのだそうです。

国家リクルート協会の理事によれば、これまでインド人の単純労働者の賃金相場は1ヶ月400~500リヤル (1万2000円~1万5000円) でしたが、今は700リヤル (2万1000円) に上がっていて、これはインドネシア人のメイドや個人運転手でも同様とのこと。

新興国の経済成長も、出稼ぎ労働者市場に大きな影響を与えています。ヨルダン、シリア、台湾、韓国、シンガポールなどで外国人労働者の需要が急増しており、その結果今では世界的にも需要が供給を上回るようになりました。サウジアラビアなど湾岸諸国では、政府の新規建設案件が労働者不足で次々と中断を余儀なくされています。

一方、労働者にとってはこんなに良い話はありません。給料は上がるし、待遇改善が期待できるからです。ただ、もし同じ給料でサウジアラビアかヨーロッパかと言われたら、サウジを選ぶ人なんか誰もいないんじゃないでしょうか。それどころか同じアラブ圏でくらべても、例えばドバイとリヤドなら、うーん、さすがにリヤドを選ぶ人は…。

イスラム教徒にとっては、聖地メッカがあるサウジアラビアはまだまだ魅力的な国らしいのですが、いかんせん、労働者の虐待やら給料の未払いやら悪い話が多すぎます。外国人の異教徒にイスラムの戒律を強要するのもどうかと思うし。さらに生活物資の値上がりという事態が加わり、今あえてサウジアラビアを選ぶメリットは限りなく低いと思います。

これを機に、長年政府が取り組んでいるサウダイゼーション (外国人労働者を自国民に置き換える計画) を、そろそろ本気で進めるというのも手かもしれません。メイドや町の清掃員を外国人がやらなければならない理由はないですし。というかそもそもメイドはいらないような気が。運転手については、女性の運転を解禁すればだいぶ必要性は減るでしょう。技能労働者についてはまだ当分無理かもしれませんが。

もっとも、サウジ庶民の発想は 「インドネシアが無理ならエチオピアからメイドを」 といった感じで、自分たちのライフスタイルを変えようということは今のところあまり考えていないようです。いやはや…。

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