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2008年9月11日 (木)

エチオピア人メイド

サウジアラビアのメイド業界では最大派閥のインドネシア人ですが、雇用主のもとを逃げる (高級で引き抜かれる、あるいは仕事が嫌で逃げる) ケースが多発したためビザ審査を厳しくしたこと、また世界的な外国人労働者需要の増加からインドネシア人がわざわざサウジには来たがらなくなったことなどから、サウジ国内は深刻なメイド不足に見舞われています。

本当にメイドが必要なのかどうかはさておき、とにかくみんな困っているわけです。インドネシア人のメイドだけでも60万人、フィリピンやスリランカ、その他の国を入れたら100万人以上のメイドが個々の家庭で住み込みで働いていますから、依存度が相当高いことは間違いありません。

サウジ政府にとって国民の生活レベルを維持することは至上命題です。早速エチオピア政府とかけあって、エチオピア人のメイドを大規模に受け入れる協定を結びました。最終的には数十万人になる予定ですが、その最初の一団がもうすぐサウジに到着するというニュースが今朝の新聞に出ました。ところが、隣国クウェートでは反対の動きがあります。

クウェート政府は先月、エチオピア人に対する就労ビザを当面禁止する方針を決定しました。エチオピア人メイド3名からHIV陽性反応が出たためです。これは入国時の血液検査で発覚したのですが、問題は彼女たちがエチオピア国内で就労ビザを申請した時、地元の医療施設が発給した証明書ではHIV陰性だったことです。

検査機器の精度が悪かったというよりも、いくらかお金を渡してウソの証明書を書いてもらったと考える方が自然でしょう。エチオピア人というのはあれだけ貧しいのにあまりガツガツしていないというか、金儲けのセンスがないというか、海外に出てまで稼ごうとはしない人たちです。そんな彼らが、出稼ぎ先としてはとても評判が悪い湾岸産油国に行くのですから、何かワケありなことはすぐに想像できます。

ただ、クウェート側もメイドが足りないのはサウジと同じです。エチオピア国内で信頼できる医療施設を調査するなど、相応の措置を講じた後にビザ発給を再開する予定だそうです。クウェートではこれまでスリランカ人のメイドが多数を占めていましたが、劣悪な待遇が問題視され、スリランカ政府がクウェートへのメイド派遣を制限するようになりました。それに代わって、エチオピア人のメイドが求められるようになったわけです。現在クウェート国内で働く1万4000人のエチオピア人のうち、ほとんどはメイドだそうです。

ちなみに、「スリランカ政府にとばっちり」という記事を書いた時はまさか本当にスリランカ政府が行動に出るとは思いませんでした。他にもっと好条件の国が増えてきたんでしょうか。ちょっと拍手喝采です。それにしても、アフリカに労働力を求める以上、HIVの問題は避けて通れないでしょうね (→アフリカのHIV/AIDS)。より大きな問題を生まないよう、万全の準備で事を進めてほしいものです。

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