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2008年9月 2日 (火)

ラマダン・カリーム

9月1日からラマダン (断食月) が始まりました。断食といっても、日中飲食を断つ代わりに夜の間いつにも増してご馳走を食べたりしますから、逆に太る人が増えるというおかしな状況になっている昨今です。生活時間も単に昼夜逆転みたいなところがあって、夜通し起きていて夜明け前にご飯を食べてから寝るといった感じ。役所の勤務時間も普段の07:30~14:00から10:00~15:00に変わりますから、出勤前にある程度睡眠時間は確保できるわけです。帰宅後も日没までは昼寝できるし。

断食しつつ、普段通りに働く、学ぶというのが本来の姿ではないかと思ったりもしますが、おそらく大半の人は (自分も含めて)、「ラマダンだから生産性が落ちるのはしょうがない」 とあきらめつつ、半ば喜々として夜更かししているんでしょうね。そういったわけで、ラマダンはどちらかというと苦しいよりは楽しいイメージがあって、みんな 「早くラマダン来ないかな」 なんて待ちわびていたわけです。

これまでも、ラマダン中は食料の値段が上がっていました。それだけ需要が高まるということで仕方ないのですが、今年は例年よりも値上がりが激しいようです。去年の同時期にくらべて、2倍近く値上がりしているものもあります。食料価格の高騰は原油高などを背景とした世界的な傾向でもありますが、未曾有宇の原油高でさぞかしサウジアラビア国民はウハウハだろうと思いきや、基本物資の多くを輸入に頼っているため、庶民の暮らしは想像以上に苦しいものになっています。

食用油10kg: SR52/1560円→SR95/2850円
米10kg: SR63/1890円→SR90/2700円
卵1パック: SR9/270円→SR15/450円
リンゴ1kg: SR4/120円→SR9/270円
バナナ1kg: SR3/90円→SR7/210円

注) 1年前との比較ではなく、1~2ヶ月前の値段との比較も含まれていると思われます。お米はもともとSR2~3/kg (60~90円) でしたから。ラマダン特別 (便乗) 価格ですね。

昨年からインフレ率はほぼ毎月+10%をキープしており、特に食料と住宅費の値上がりが庶民の暮らしを直撃しています。ある専門家は新聞のインタビューに答え、「今年のラマダンはイフタール (日没後に食べる食事) のお皿の数を減らしなさい、どうせ食べきれないんだから」 と発言しています。まさにその通り。でも、お祭りに行ったら割高だと分かっていても露店で焼きそばを買ってしまう心理というか、クリスマスにはケーキを食べないとちょっとわびしいというか、「人並みのことがしたい」 というあせりがあるんでしょうね。多少無理してでもご馳走を作る気持ちはわかります。

サウジアラビア政府は、自国民の低所得者層が 「人並みのラマダン」 を過ごせるようにと、11億5000万リヤル(345億円) の緊急支出を決定しました。対象は年金受給者および社会保障を受けている人 (150万人) に加え、2人以上の子供を持つシングル女性も含まれます。女性は夫と離婚あるいは死別した後、状況によって子どもたちのガーディアン (保護者) となり社会保障を受けることができますが、息子が18才になると法律上直ちに息子が母親のガーディアンとなり、それ以降社会保障を受けられなくなっていたのだそうです。

今年は暑い季節のラマダンなのでおそらく衛生的な問題だと思いますが、ラマダン恒例のモスク周りでのイフタールの炊き出しが厳しく制限されるということです。大いに期待していたアジア人ワーカーたちにとっては、とてもつらいラマダンになりそうです。

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コメント

ラマダンは移動するんですね。
アメリカに留学していたころ
4月頃に、アラブ人がラマダンだと言っていたので
イースターと何か関係があるのかと思っていました。
(ユダヤ教のハヌカも、クリスマスと近いので。)

投稿: kilalaa | 2008年9月 2日 (火) 19時57分

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