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2008年10月16日 (木)

ベドウィンの歯ブラシ

毎日の生活におなじみの歯ブラシ。世界各地にその土地特有の歯ブラシがあったりしますが、サウジアラビアでは 「ミスワーク (Miswak)」 が昔から用いられてきました。これはサウジアラビア、スーダン、エジプト南部など乾燥地域に生える特殊な木 (Arak Tree/Salvadora Persica) の根っこで、茶色い表皮をむいて少し歯で噛むと簡単にほぐれ、いかにもブラシといった見た目になります。口に入れるとハッカのようなややピリッとくる風味があって、なかなかオツな味がします。

ミスワークについてはこれまでに世界各地で研究が行われ、実際に虫歯予防や歯垢を落とす薬効成分が含まれていることがわかっています。WHOが虫歯予防にミスワークの使用を奨励していたり (1986年、2000年)、サウジアラビアでも先月キングサウド大学の研究グループが調査結果の発表を行うなど、近年ますますその価値が再評価されています。なんでもミスワークには19の薬効成分があり、歯ブラシに歯磨き粉をつけて使用するのと遜色ない効果が得られるのだとか。歯ブラシと違って奥まで届きやすい形状なのも好ポイント。

写真のミスワークはヨルダン滞在中に買ったもので、値段は250フィルス (40円) でした。サウジアラビアではミスワークをくわえながら出歩く人も多いのですが、アンマン市内ではほとんど見かけませんでした。このようなベドウィンの伝統文化もアラビア半島の周辺国ではすたれつつあるのかなと感じたものです。確かに、日本でも爪楊枝をくわえながら歩いているおじさんの姿はあまり格好の良いものではありませんし。

ミスワークは直径5mm~15mmくらい、長さ15cm前後にカットされて売られています。太さはお好みのものを。ミスワークは歯をゴシゴシこすったり、単にパクッとくわえていたり、まさに爪楊枝感覚で使われます。1日使ったら、ブラシ部分を一晩水につけておけば、翌日はまた爽やかな使い心地が復活しているはずです。中にはローズウォーターにつけると良いという人もいます。2~3日使えばさすがにボロボロになってくるので、ナイフで削って新しい部分を出しますが、柔らかいので簡単に削れます。

ミスワークの効能は他にも口臭予防、消化を助ける、喉の調子を整える、頭痛を和らげる、記憶力を高めるなどなど、いいことずくめのようです。

448miswak

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