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2009年1月26日 (月)

アーイシャは何歳だったのか

サウジアラビア現地新聞に、預言者ムハンマドと6才で婚約し9才で結婚したと伝えられる幼妻アーイシャの実年齢に関する記事が載っていました。9.11テロ以降、欧米諸国のイスラムに対する偏見は顕著になっており、この結婚についても常に好奇の目で見られています。「だからイスラムはうさん臭い」 と話す欧米人に対して、イスラム教徒側も納得いく説明をしてきませんでした。ただし、実際には欧米人の方も預言者批判というより、これにならって公然と児童婚を行う現代のイスラム教徒 (特に湾岸産油国の金持ち) に対する嫌悪感の方が強いのかもしれません。

当時のアラビア半島地域の社会習慣を考えると、56才の男性と9才の少女の結婚は特別奇異なものではありませんでした。また、アラビア半島の過酷な気候に暮らす人々は、ヨーロッパ人よりも身体的成熟が早いと言う学者もいます。この年の差婚については、だいたいいつもこの2点がイスラム側の反論としてあげられていましたが、最近、ハディース (預言者の言行録) で伝えられるアーイシャの年齢が実は間違っているという研究発表があり、注目を集めています。

アーイシャは預言者の盟友であるアブーバクルの娘です。アブーバクルの結婚時期を預言者が最初の啓示を受ける10年前とすれば (←この辺が最新の研究成果?)、彼は28才で妻のウムラウマンと結婚したことになります。2人の最初の子どもは男の子で、続いてアーイシャが生まれました。当時は結婚したらできるだけ早く、そしてたくさん子どもをもうけるのが一般的で、また適確な避妊法もなかった時代です。2人が結婚してせいぜい4年か5年以内にアーイシャが生まれたと結論づけるのは妥当な考えであり、そうするとこれまで言われてきた年齢よりも、アーイシャは10才ほど年上だったと考えられるのです。

当時は出生日も死亡日も記録されませんでしたから、この研究もあくまで推論の範囲内です。しかしこれが正しければアーイシャは19才か20才で結婚したことになるので、これまでイスラム教徒がやや引け目を感じつつ抱いていたモヤモヤも、これですっきり晴れることでしょう。ただし問題もあります。この故事にならって児童婚を絶対的に認めてきたイスラム指導者たちは、はたしてどんな顔をすればいいのでしょう。コーランやハディースはもっと科学的に考証される必要があるのかもしれません。

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