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2009年1月13日 (火)

レバノン料理

アラビア半島の人々にとって、レバノン、シリア、ヨルダンは料理がおいしい国として認知されています。この3ヶ国の料理はおおよそ共通していて、チーズ、オリーブ、野菜、ヨーグルト、レモン、ゴマ、ハーブ類を使った前菜が充実しているのが特徴です。いわゆるアラブ料理といえば、基本的にはレバノン料理のことをさしているように思います。サウジアラビアのホテルでアラビアンビュッフェを食べる時にどこの国の料理かたずねると、いつもレバノンだと言われますし。そんなわけで、いつも漠然とアラブ料理だと思って食べているものではなく、レバノン料理、つまりレバノンにしかない料理を食べたいと思って、リヤドのオルーバロードにあるレストラン 「バールベック」 に行きました。

これまで何度もシェラトンやメリディアンなど高級ホテルでおいしいアラブ料理 (レバノン料理) を食べていますが、たとえばエジプトのハト料理やサウジアラビアのカブサのように、際だって特徴のあるレバノンオリジナルの料理にはお目にかかったことがありません。実はバールベックにも特別なレバノン料理があるかどうか情報があって行ったわけではなく、ガイドブックにレバノン料理とわざわざ書いてあったことと古くからあるお店なので、もしかしたらと期待を抱いて行ったわけです。どちらかというとバールベックという名前だけで決めたところも。アラビア語以前の神話の匂いを感じさせる品の良い響きがグー。

瀟洒な外観を持つバールベックの店内はいたってシンプル。テーブルが少なく店員も二人だけだったのでいきなり不安になりましたが、案の定、メニューをもらって見てみるとそもそも料理がかなり少なめでした。前菜も15品くらいしかありませんし、メインディッシュも選ぶのに迷う必要がないほどオーソドックスなラインナップです。もちろんどれも食べたことがある料理ばかりでした。アラブ料理、つまりレバノン料理は前菜が命です。この日はもともとメインディッシュには期待していなくて、何か珍しい前菜が食べられればいいなと思っていました。ヨルダンで食べた小鳥の丸揚げ、生クッベ、脳みそフライや、サウジで昔食べたヒツジの足首のスープのように、珍しくてしかもおいしいものを。

しばらく悩んだ末、結局頼んだものはレバノン風ソーセージ、シャンクリシュサラダ、ミックスグリルという平凡なものばかり。シャンクリシュはザアタル (直訳はタイムですがいくつか他のハーブを混ぜたものを言う時も) をまぶして保存するヤギのチーズです。シャンクリシュ、オリーブオイル、トマト、タマネギを一緒に混ぜて食べると、酸味がかったチーズの風味とハーブの香りが渾然一体となって、複雑玄妙な味を楽しむことができます。ただ、この味は地中海料理とも共通していますね。きっとフェニキア商人がその昔地中海諸国にこの味を広めたんでしょう。あるいはいろいろな味を各国から持ち帰って、さらに昇華させたのかも。

レバノン料理はアラブ世界に広く浸透しているだけあって、逆に目新しさがなくなっていてその点はちょっと不利だなと思いますが、いつかもっといいお店を見つけてレバノン料理でしか味わえない味に出会ってみたいと思います。バールベックにはもうちょっと頑張ってほしい。ミックスグリルは冷めていた時点で評価に値せず。

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