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2009年2月13日 (金)

結納金をまけろキャンペーン

サウジの若者 (男) が怒っています。こちらの人は結婚する時、伝統的に男性から女性に結納金 (マフル) を払うのですが、近頃の相場は一般庶民でも5万リヤル (120万円) とかなり値上がりしており、ただでさえ失業率が高いことが社会問題化している中で、これでは20代で結婚することなどとてもできません。

ひと言、花嫁の両親が 「いくらでもいいよ」 と言ってくれればいいのですが、そもそも結婚は恋愛の末になされるものではなく、あくまで家同士の契約ですから、男性の経済状態は極めて大きな要因です。二人に恋愛感情はありませんし (というかほぼ100%面識なし)、わざわざ貧乏な男を選ぶ意味はまったくありません。

そこで、今サウジのいくつかのウェブサイトでは、「あいつをオールドミスにしてしまえ」 を合い言葉として、結納金値下げを訴えるキャンペーンが始まっています。効果のほどはかなり疑問ですが、若者が怒っていることだけは世間に伝わるのではないでしょうか。

シャリーア (イスラム法) では結納金の額は特に定められていませんが、やはりそれは花嫁側が決めることであり、そして新しい生活の準備金としてふさわしい額、という暗黙の了解があります。もちろん、家の格によって結納金品は天井知らずとなります。

1974年に、サウジアラビア南部に住むザハラニ族の族長が、一族の者同士の結婚については結納金を3000リヤルに固定するというお達しを出しました。もちろんすぐに数多くの婚姻が行われたのですが、同時にかつてないほど離婚が増えてしまったのだそうです。

男たちは安い結納金に気をよくして、二度も三度も結婚と離婚をくり返したのです。結局この時は、安い金で買った花嫁は大事にしないという、ザハラニ族の男の情けない一面が明らかになってしまいました。ある社会学者はこの一件を引き合いに出し、法律で結納金を低く抑えるべきではないと主張しています。きっと現代でも同じ事が起こるであろうと。

自由恋愛の禁止どころか男女が完全隔離されているサウジアラビアでは、特に男性は結婚できないとなると本当に何のための人生か分からなくなってしまうでしょうね。エンターテイメントもこれといってないし、みんながみんなコーランを読んでお祈りをしていればそれで十分というわけではないし。最近キレる若者が増えているのは、そろそろひずみが限界点に達する兆候なのかもしれません。

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