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2010年8月 1日 (日)

暗い日曜日

トンガは冬で乾季のはずが、
三日も雨が続いています。
昨日洗った洗濯物が、
乾く気配もございません。
今日は晴れたらケレティの浜に、
鯨を見に行くはずでした。
なのにますます激しい雨が、
窓の外から染み入る我が家。
トンガ南国トロピカル、
誰が言ったかパラダイス。
そろそろ気づいてしまったよ、
観光価値は・・・(てんてんてん)。
また日曜が終わってゆくよ、
なんにもせずに終わってゆくよ。

軒に吊るしたTシャツが、
誰かに見えてどきりとします。
一人暮らしには広すぎる、
開かずの間には蜘蛛の巣が。
今日が雨なら掃除をしよう、
なんだかいろいろ死んでいる。
アリの死体を流したあとは、
ゲコとヤスデの墓参り。
トンガ南国椰子並木、
確かに人はフレンドリー。
絶対誰か当たっているよ、
椰子の実凶器・・・(てんてんてん)。
三連休が終わってゆくよ、
なんにもせずに終わってゆくよ。

なんでこんな書き方なのか、
それはある詩を読んだから。
暗く冷たい週末に、
ふさわしいかな「トミノの地獄」。
ああ我ながら、
ヒマ人だなあ…。

トミノの地獄
西條八十
詩集「砂金」より

姉は血を吐く、妹(いもと)は火吐く、
可愛いトミノは宝玉(たま)を吐く。
ひとり地獄に落ちゆくトミノ、
地獄くらやみ花も無き。
鞭(むち)で叩くはトミノの姉か、
鞭の朱総(しゅぶさ)が気にかかる。
叩けや叩きやれ叩かずとても、
無間(むげん)地獄はひとつみち。
暗い地獄へ案内(あない)をたのむ、
金の羊に、鶯に。
皮の嚢(ふくろ)にやいくらほど入れよ、
無間地獄の旅支度。
春が来て候(そろ)林に谿(たに)に、
暗い地獄谷七曲り。
籠にや鶯、車にや羊、
可愛いトミノの眼にや涙。
啼けよ、鶯、林の雨に
妹恋しと声かぎり。
啼けば反響(こだま)が地獄にひびき、
狐牡丹の花がさく。
地獄七山七谿めぐる、
可愛いトミノのひとり旅。
地獄ござらばもて来てたもれ、
針の御山(おやま)の留針(とめばり)を。
赤い留針だてにはささぬ、
可愛いトミノのめじるしに。

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