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2011年10月 6日 (木)

犬食文化

今から2年ほど前、ニュージーランド在住のトンガ人が、庭で犬をバーベキューにして焼いていたところを近隣住民に通報され、警察に拘留されるという事件がありました。トンガには昔から犬食文化があって、この男性もおそらく罪の意識はなかったと思います。

この事件は、ニュージーランド国内でも議論をよびました。文化人やマスコミは、犬食を非難することは相手の文化に対する無礼であり、また、これが移民排斥感情につながってはいけないという警告的な論調で語っていたようですが、世の多くの愛犬家に言わせると、犬食は動物虐待以外の何ものでもありません。

ニュージーランドの現行法では、犬を殺して食べることは犯罪ではありません。そんなことを言ったら、ニュージーランド人だって肉食が大好きです。犬と牛・豚・羊・鶏、何が違うのでしょうか。「正しい文化」と「正しくない文化」なんて、誰にも決めることはできません。

ニュージーランドの中でも特にコスモポリタンな街であるオークランドは、市内に50万人を抱え、近郊を含めた都市的地域人口は125万人に上ります (ニュージーランド全体の4分の1)。そのうち40% (50万人) は外国人で、さらにその半分 (23~24万人) はトンガも含めた大洋州の人間です (トンガ人=3万人)。

オークランド市は、今後30年間で100万人の受け入れを宣言しています (移民+国内からの流入)。ますます多種多様な文化がひしめくことになり、だからこそ今から相手の文化を尊重すること、寛容になることの是非が盛んに議論されているわけです。

注意したいのは、寛容と不干渉は似て非なるものだということ。ヨーロッパのイスラム系移民と地元住民あるいは他の文化的コミュニティーとの関係は、どうも不干渉を貫いているような気がします。触らぬ神に祟りなし。つまり、一生わかりあえない。わかりあおうという気もない。ちょっと悲しいですね。

実はトンガ国内でも、それほど頻繁に犬が食べられているわけではありません。自分はトンガに1年以上いて、犬を食べている場面に出くわしたことは皆無、死んだ犬を肩にかついでうれしそうに道を歩いている人を見たことが1回あるだけです。

食文化の継承は大切なことだとは思いますが、いつまで続くのかなぁ。日本の鯨食もですけどね。

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コメント

日本のクジラにしても、トンガの犬にしても 一部の人が食べていても 周りの国々は国民すべてが食べているように思っているところがありますよね。 クジラの季節 トンガ人やパランギの人から日本人だからクジラを食べちゃうんだろう って何回か言われました。

食って国の文化や宗教 個人によっても違うと思うので個々を尊重したいですね。

投稿: egg | 2011年10月13日 (木) 14時38分

海外に暮らしていると、自分が日本代表のように見られることもしばしば。
日本人として恥ずかしくない立居振舞をしようと、再び思う今日この頃。
「日本人とはじめて話した」って言われること、けっこうありますからね。

投稿: shukran | 2011年10月13日 (木) 19時12分

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