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2016年2月27日 (土)

火山信仰 ~ブロモ山~

2億4000万の人口を抱えるインドネシアは、およそ9割がイスラム教徒です。イスラムは一神教であり、アニミズム的な山岳信仰などは本来ないはずですが、実際には今でも各地に土着信仰が残っています。

東ジャワ州の4つの県にまたがるブロモ・テンゲル・スメル国立公園は、5万haと広大な面積を誇り、7つの火山からなっています。最高峰はスメル山の3,676mでジャワ島の最高点。ブロモ山は現在も活発な火山活動を続けています。

ブロモ山はイスラム教以前のヒンドゥー教の時代からの聖地で、周辺には、現在もヒンドゥー教徒のテンゲル人が多く住み、村には立派なヒンドゥー寺院があります。そんなテンゲル人に伝わる、ブロモ山の伝説です。

15世紀にマジャパヒッ (Majapahit) の王女ララ・アンテン (Rara Anteng) が夫ジョコ・セゲル (Joko Seger) とともに地域の統治を始めた際、二人の名前 (互いの最後 teng + ger) から領地をテンゲル (Tengger) と名付けました。

何年も子宝に恵まれなかった二人は、ある日ブロモ山に登り、神に祈ります。神は願いを聞き入れますが、その代わり、最後の子どもはブロモ山の火口に捧げるよう命じました。

その後二人は25人の子どもをもうけましたが、約束を守ろうとしませんでした。すると神は怒り、ブロモ山は火を噴き石の雨を降らせ、領地の人々を苦しめたのです。やむを得ず二人が子どもを差し出すと、これから毎年火口に捧げ物をするよう、神の声が聞こえました。

以来、現在もテンゲルの人々はこのセレモニーを続けています。毎年多くの観光客を迎えるブロモ山ですが、山頂に登った人々は、願いを叶えるため火口に花束を投げ入れるのだそうです。

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