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2016年6月18日 (土)

それは誰のせいでもなく

雨の土曜日、ふと思いたちタクシーでPIK(Pantai Indah Kapuk)へ。目指すは Kamakura。日本クオリティーのパンケーキが美味しいと評判のお店です。

タクシードライバーがひとつ手前で高速を降りてしまいちょっと時間はかかったものの無事到着。しかし満席。タイミング悪いなと思いつつ、でもさすが人気店だよなと内心ほくそ笑んでいました。

周りを歩いてしばらく時間をつぶそうと思ったのですが、まだポツポツと雨が。仕方なく、何軒か先にあった博多一幸舎で豚骨ラーメンを食べることに。

これから甘いパンケーキを食べようという人間が豚骨ラーメン?確かにそうなのですが、家の近くにある一幸舎はハラール(イスラム的にOK)なチキンラーメンしかなく、本来のウリである豚骨ラーメンを一度食べてみたかったんです。PIKって遠いのでなかなか来れないし。

30分ほどでサクッと食べ終わり(さすがに美味しかったです!)ふたたびKamakuraに行くと、入口横の窓際の席に座ることができました。まだほぼ満席です。お客さん全員を背にして座ることができてラッキー。

メニューには他にも美味しそうなものがたくさんありましたが、やはりパンケーキとコーヒーのセットを頼みました。5分ほどでコーヒーが来たのでカップを手に持ちコーヒーの香りをかぐと、鼻の奥に残っていた豚骨の臭いもどこかに消えていきました。

10分、15分と時間が過ぎていきます。コーヒーに口をつけようか迷いましたが、パンケーキと並べて写真を撮りたいなと思いじっと我慢。20分、25分、、あれ?遅くない?

30分たったところで、身体をひねり一番奥のキッチンのあたりにいる店員をよんで、ちょっと勇気を出して「まだ?」と聞いてみました。特にあわてた様子もなく「パンケーキね?」と言われたので、忘れられていたわけではないのかな、これくらいはかかるものなのかな、「ちっちぇー男だなー」と思われたのかな、、と。

そこからの10分も長かったです。耐え切れずにコーヒーは飲んでしまいました。そうしてようやく運ばれてきたパンケーキの味は、さすがのひと言でした。生地の柔らかさ、きめの細かさ、あったかさ、中までしっかり焼けているのにこのしっとり感。幸せに匂いがあるとしたら、きっとこの香りに違いない。

でも、もしこの40分という待ち時間がデフォルトだとしたら、ちょっと次はないかなあ。コーヒーなしで食べきるのはちょっと辛かったし。(それは豚骨ラーメンでお腹いっぱいだったせいなのでは…)

ということで、なんとなくモヤモヤが残ってしまったので、そこから20分ほど歩いて Rati Rati へ。ここも日本人パティシエのお店です。ロールケーキとまるごとバナナを今度はテイクアウト。そろそろ夕方5時。いまタクシーに乗れば日没前には家に着きます。

タクシーで家に直行しようと思っていたのですが、そういえばちょうどコーヒー豆を切らしていました。よし、スタバでコーヒーを買っていこう。さっきコーヒーなしでパンケーキを食べたことを思い出し、そう決めました。

SOGOの前でタクシーを降りてそこのスタバに行ってみると、レジ前に6人くらい並んでいました。なんとなくお腹の中で豚骨とパンケーキが喧嘩を始めているような気もしていて、ちょっと迷ったのですが、まあでもすぐかと思いそのまま並んでいると、こんな時に限って時間がかかります。前のお客さん、なぜ自分の順番が回ってきてから悩むのか。

気持ちが焦ってくると、いよいよお腹もグルグルしてきました。10分ほどで自分の番になると、即コーヒーをゲット。そそくさとお店を後にしましたが、どうしよう、ちょっとやばい。このモールのトイレに寄っていくか、いや、でもそうするとコーヒーとロールケーキを床に置くことになるかも、それは嫌だ。。

モールから家までは2、3分。帰ろう。そう決断すると、あらためてビシっと背筋を伸ばし、気持ち早足で歩を進めました。すぐにアパート着。まずゲートをカードキーで開けます。よし、第一関門クリアー。

ここで、アパートの1階にあるジムのトイレに行くという選択肢もありました。しかし、家はもうすぐそこです。エレベーターでわずか数階上がるだけ。なんとか行けるだろう。

1階のホールを抜けてエレベーター前のドアへ。ここもカードキー。1回目、挿して抜くのが早すぎて失敗。空しく赤ランプが点灯。コンマ何秒か呼吸を整え再度カードキー。よし、第二関門クリアー。中に入ってエレベーターボタンをプッシュ。間髪入れずドアが開く。よし、行ける!

さっと乗り込みすっとボタンを押す。流れるような動作、のつもりが、あ!ひとつ下の階のボタンを押してしまった!あわてて正しい階を押すも、当然ひとつ余分なストップが。その階でドアが開いた瞬間、閉まれ!閉まれ!と心で叫びつつ「閉」ボタンを連打。たぶん高橋名人よりすごかった(←古い)。

自分の階でエレベーターのドアが開くやいなや、両肩をドアにぶつけるほどあわてて飛び降り、もう半泣きで玄関ドアへ。しかしカードキーが挿さらない。ガツン、ガツン、と2度ほど目測を誤る半狂乱状態。

つい先日観たホラー映画で、ゾンビに追われる主人公が家に逃げ込みたいのになかなか鍵が挿さらないというシーンがありましたが、まさにそれ。「なんだよこのベタな演出」って思って観ていましたが、うん、これってありますね、ホント。

このわずか1秒位の間に、いったいどれほどの思いが巡ったであろうか。人は、一瞬の中に永遠を感じることがあるという。一瞬が永遠ならば、永遠もまた一瞬なり。すべては儚い夢。きっと胎児の夢なのだ。下半身に淡いリリース感を覚えながら、そう、想う。。

…そして今、今日という一日をふり返っているわけです。何が悪かったのか、どこがいけなかったのか、誰のせいなのか。いや、きっとそれは誰のせいでもなく。

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